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公開：2024-12-06

GoogleがモバイルChromeの大幅な性能向上を発表、Speedometerベンチマークのスコアが2倍以上に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Androidの過去2年間のパフォーマンス改善を公開
• Chrome M112以降のSpeedometer 2.1スコアが2倍以上に向上
• Snapdragon 8 Eliteでモバイル性能の新記録を達成

Androidにおけるモバイル版Chromeの性能向上

Googleは米国時間2024年12月4日、公式ブログ「Chromium Blog」にて、モバイル版Google Chromeのパフォーマンス改善に関する詳細な解説記事を公開した。過去2年間にわたる最適化の結果、Speedometerベンチマークのスコアが2倍以上に向上し、特にSnapdragon 8 Elite搭載デバイスでは新記録を達成している。^[1]

Chrome M112以降のアップデートでは、プレミアムAndroidデバイス向けに高性能なビルドを別途提供するようになり、64bit Arm命令セットの活用や速度重視のコンパイラ最適化が実現した。最新のプレミアムデバイスにおいて、メモリとストレージの制約を考慮しながらパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能になっている。

JavaScriptエンジンのV8とレンダリングエンジンのBlinkにも多数の改善が加えられ、HTMLパーサーの最適化やコンパイラ階層の見直しが行われた。特にQualcommとの協力により、Snapdragon 8 Eliteプラットフォームでは前世代比60-80%のパフォーマンス向上を達成している。

ChromeのAndroid向けパフォーマンス最適化まとめ

Speedometerベンチマークについて

Speedometerとは、主要Webブラウザエンジン開発者が共同で開発したベンチマークツールで、HTMLやCSSの解析・レンダリング、JavaScriptの実行速度を総合的に測定する。以下のような特徴を持っている。

• 複数のブラウザエンジン開発者による共同開発
• ページ操作やコンテンツ処理の実行速度を測定
• 実際のWeb利用に即した性能評価が可能

Speedometerベンチマークは、Webブラウザの実用的なパフォーマンスを測定する業界標準として広く認知されている。Chrome M112以降のAndroid版では、このSpeedometerスコアが2倍以上に向上し、特にSnapdragon 8 Elite搭載デバイスでは前世代比で60-80%もの性能向上を実現した。

Chromeのパフォーマンス改善に関する考察

Androidデバイスの多様化に対応したビルド最適化戦略は、プレミアム端末のポテンシャルを最大限に引き出す効果的なアプローチとなっている。特にメモリやストレージに余裕のある高性能端末向けに、サイズよりも速度を重視したビルドを提供することで、大幅なパフォーマンス向上を実現することができた。

V8とBlinkの継続的な改善は、Webアプリケーションの実行速度向上に直接的な効果をもたらしている。特にGoogleドキュメントの読み込み時間が50%以上短縮されたという事実は、ユーザー体験の向上に大きく貢献するものだと言えるだろう。

Qualcommなどのハードウェアベンダーとのパートナーシップによる最適化は、今後のモバイルWebブラウジングの進化に重要な役割を果たすことが予想される。ChromeとSnapdragonの協力体制は、より高速で効率的なWebブラウジング体験の実現に向けた重要な一歩となるはずだ。

参考サイト

1. ^ Chromium Blog. 「Chromium Blog: How Chrome doubled its Speedometer scores on Android」. https://blog.chromium.org/2024/12/doubling-speedometer-scores-android.html, (参照 24-12-06).
2. Google. https://blog.google/intl/ja-jp/

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