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公開：2024-12-06

能美防災が妻沼西事業所メヌマ工場に防災兼用型ソーラーカーポートを設置、災害時の電力供給とトイレ機能を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 能美防災が防災兼用型ソーラーカーポートを設置
• 災害時に電源とマンホールトイレを提供可能
• 熊谷市と災害時支援協力に関する協定を締結

妻沼西事業所メヌマ工場の防災兼用型ソーラーカーポート設置

能美防災株式会社は株式会社日建設計の支援を受け、2024年10月2日に埼玉県熊谷市の妻沼西事業所メヌマ工場に防災兼用型ソーラーカーポートを竣工した。このソーラーカーポートは11月20日に第16回JTAトイレ賞の社会的活動部門を受賞しており、太陽光からの電力供給と8か所のマンホールトイレの設置が可能な防災設備となっている。^[1]

このカーポートには停電時に太陽光からコンセントへの電力供給が可能な防災盤と電気自動車への充電が可能な設備が整備されており、平常時の電力利用に加えて災害時にも昼夜を問わず電源が確保できる仕組みとなっている。さらに給排水設備とマンホールトイレ用排水枡も設置されており、災害時には周辺地域の従業員を含む約500人規模に対して電源やトイレ機能を提供することが可能だ。

熊谷市と災害時等における被災者の応急的な救援のための支援協力を目的とした協定を締結しており、地域貢献を通じた社会貢献を目指している。また発電した電気を一定額で20年間購入するエネルギーサービス方式を採用することで、イニシャルコストを抑えた設置を実現している。

防災兼用型ソーラーカーポートの機能まとめ

能美防災の詳細はこちら

エネルギーサービス方式について

エネルギーサービス方式とは、発電設備の導入時に事業者が設備を所有し、発電した電力を需要家が購入する契約形態のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 初期投資を抑えた設備導入が可能
• 長期的な電力価格の安定化が実現
• 設備の保守・管理が事業者負担

本プロジェクトでは株式会社日建設計や東テク株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、日本ファシリティ・ソリューション株式会社の協力のもと、PPA事業として20年間の電力購入契約を締結している。この方式により、設備導入のハードルを下げながら安定的な運用を実現することが可能となっている。

防災兼用型ソーラーカーポートに関する考察

能美防災の防災兼用型ソーラーカーポートは、災害時の電力供給とトイレ機能という2つの重要なインフラを両立している点で画期的な取り組みとなっている。特に太陽光発電と電気自動車を組み合わせることで、昼夜を問わない電力供給を実現し、災害時の事業継続性を高めることに成功しているのだ。

今後はこうした防災機能を備えたソーラーカーポートの普及が期待されるが、設置コストや維持管理の問題が課題となる可能性がある。エネルギーサービス方式の採用は初期投資の抑制に効果的だが、長期的な運用コストの最適化や、設備の耐久性確保といった課題にも取り組む必要があるだろう。

また設置場所の選定や地域との連携体制の構築も重要な課題となってくる。熊谷市との協定締結は好事例だが、より多くの自治体や企業との連携を進め、地域全体での防災力向上を目指すことが望まれる。発電効率の向上やバッテリー技術の進化に合わせた設備のアップグレードも検討していく必要があるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「能美防災：妻沼西事業所メヌマ工場に防災兼用型ソーラーカーポートを設置 | 能美防災株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000085174.html, (参照 24-12-06).

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