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公開：2024-12-17

Android端末ミラーリングツール「scrcpy v3.1」が公開、高速AV1デコーダー「dav1d」対応とゲームパッド機能を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• scrcpy v3.1が12月10日にアップデートを実施
• AV1ストリーム再生時にdav1dデコーダーが利用可能に
• 仮想ディスプレイとゲームパッド機能の改善も実現

Android端末ミラーリングツール「scrcpy」がv3.1へアップデート

Genymobileは、Android端末をPCでミラーリング操作できるツール「scrcpy」のv3.1を2024年12月10日に公開した。本バージョンでは最新のAV1ストリームを再生する際に使用するデコーダーとして「dav1d」を採用し、高速かつ正確な動画再生を実現している。^[1]

新バージョンでは、仮想ディスプレイを閉じた際に実行中のアプリをメインディスプレイへ移動できる「--no-vd-destroy-content」オプションが追加された。この機能により予期せぬ切断が発生しても作業内容を失うことなく継続できるようになり、ユーザビリティが大幅に向上したといえるだろう。

また、v2.7で実装されたゲームパッド機能も改善され、多くのゲームとの互換性が強化された。特にgamepad HIDレポートディスクリプタの修正やXbox 360コントローラーとしての認識機能の追加により、ゲーム内での入力がより正確に反映されるようになっている。

scrcpy v3.1の新機能まとめ

dav1dについて

dav1dとは、VideoLANとFFmpeg開発チームによって開発されたAV1ストリームのデコードライブラリである。以下のような特徴を持つ。

• 高速な動画再生処理に最適化された設計
• AV1フォーマットの全機能をサポート
• 正確性と性能のバランスを重視

dav1dはAV1エンコーダーを搭載した最新のAndroid端末で特に効果を発揮する。scrcpyのv3.1では「--video-codec=av1」オプションを使用することで、dav1dによるAV1ストリームの再生が可能になっている。

scrcpy v3.1に関する考察

dav1dの採用により、scrcpyのストリーミング性能は大きく向上する可能性がある。特にAV1エンコーダーを搭載した最新のAndroid端末では、高品質な映像をより効率的に処理できるようになり、ミラーリング時のレスポンスが改善されるだろう。

仮想ディスプレイ機能の改善は、開発者やビジネスユーザーにとって作業効率を大きく向上させる要素となる。予期せぬ切断時にも作業内容を保持できる機能は、特に重要な作業を行う際の安全性を高めることができるだろう。

ゲームパッドサポートの強化は、モバイルゲームのPC上でのプレイ体験を向上させる重要な進化点である。今後はより多くのゲームタイトルとの互換性が期待されるが、Android特有の制約により一部のゲームでは再起動が必要になる可能性も考慮する必要があるだろう。

参考サイト

1. ^ GitHub. 「Release scrcpy v3.1 · Genymobile/scrcpy · GitHub」. https://github.com/Genymobile/scrcpy/releases/tag/v3.1, (参照 24-12-17).

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