【CVE-2024-11156】Rockwell Automation Arena®に深刻な脆弱性、任意のコード実行が可能に
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記事の要約
- Arena®の全バージョンに深刻な脆弱性が発見
- メモリ境界を超えた書き込みによる任意のコード実行が可能
- CVSSスコア8.5のハイリスク脆弱性として評価
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Rockwell Automation Arena®のメモリ境界超過の脆弱性
Rockwell Automationは2024年12月5日、同社のArena®において深刻な脆弱性【CVE-2024-11156】を公開した。正規ユーザーが不正なコードを実行することで、メモリの割り当て範囲を超えて書き込みが可能となり、任意のコード実行につながる可能性があることが判明している。[1]
Arena®の全バージョンにおいて、DOEファイルを介したメモリ境界を超えた書き込みの脆弱性が確認されており、バージョン16.20.03以前のすべてのバージョンが影響を受ける可能性がある。この脆弱性は共通脆弱性評価システムCVSSによってスコア8.5の高リスクと評価されている。
米国のサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、この脆弱性に対してSSVCによる評価を実施した。自動化の可能性は低いものの、技術的影響は重大であると判断されており、早急な対策が求められている。
Arena®の脆弱性の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-11156 |
影響を受けるバージョン | 全バージョン16.20.03以前 |
CVSSスコア | 8.5(High) |
CWE分類 | CWE-787(Out-of-bounds Write) |
SSVCによる評価 | 技術的影響は重大、自動化の可能性は低い |
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Out-of-bounds Writeについて
Out-of-bounds Writeとは、プログラムがバッファやアレイなどのメモリ領域の境界を超えてデータを書き込む脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- プログラムの制御フローを乗っ取られる可能性がある
- システムクラッシュや任意のコード実行につながる
- メモリ破壊による予期せぬ動作を引き起こす
Arena®で発見されたOut-of-bounds Write脆弱性は、DOEファイルを介してメモリ境界を超えた書き込みを可能にする。この脆弱性を悪用されると、攻撃者は任意のコードを実行できる状態となり、システムのセキュリティが著しく低下する可能性がある。
Arena®の脆弱性に関する考察
Arena®の脆弱性は、正規ユーザーの権限を必要とすることから、外部からの直接的な攻撃リスクは比較的低いと考えられる。しかし、ソーシャルエンジニアリングなどを通じて正規ユーザーが不正なコードを実行してしまう可能性は否定できず、組織全体のセキュリティ教育の重要性が改めて浮き彫りとなっている。
今後は、DOEファイルの処理におけるメモリ管理の厳格化や、実行前のコード検証機能の実装が求められる。特にバッファオーバーフロー対策として、境界チェックの強化やメモリ保護機能の導入が有効な対策となるだろう。
また、産業用ソフトウェアのセキュリティ強化は、重要インフラの保護という観点からも極めて重要な課題となっている。Arena®の開発元であるRockwell Automationには、継続的なセキュリティ監査と脆弱性対策の迅速な展開が期待される。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE-2024-11156 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-11156, (参照 24-12-17).
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