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【CVE-2025-21348】Microsoft SharePoint Serverにリモートコード実行の脆弱性、複数バージョンで深刻な影響の可能性

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Microsoft SharePoint Serverにリモートコード実行の脆弱性
  • 複数バージョンのSharePointに深刻な影響を及ぼす可能性
  • 緊急のアップデートによりリスク軽減を図る

Microsoft SharePoint Serverのリモートコード実行の脆弱性

Microsoftは2025年1月14日、SharePoint Enterprise Server 2016、SharePoint Server 2019、SharePoint Server Subscription Editionにおけるリモートコード実行の脆弱性【CVE-2025-21348】を公開した。この脆弱性はCVSS v3.1の基本スコアで7.2(重要)と評価されており、不適切な認可(CWE-285)に起因する問題が指摘されている。[1]

SharePoint Enterprise Server 2016ではバージョン16.0.5483.1001未満のx64ベースシステムが影響を受け、SharePoint Server 2019ではバージョン16.0.10416.20041未満のx64ベースシステムが対象となっている。SharePoint Server Subscription Editionについてはバージョン16.0.17928.20356未満のx64ベースシステムが影響を受けることが判明した。

この脆弱性は攻撃者が高い特権を必要とするものの、ネットワークからのアクセスが可能で攻撃の複雑さは低いとされている。機密性、整合性、可用性のいずれにも高い影響があり、早急な対応が推奨されるだろう。

Microsoft SharePoint Serverの脆弱性情報まとめ

製品名 影響を受けるバージョン
SharePoint Enterprise Server 2016 16.0.0から16.0.5483.1001未満
SharePoint Server 2019 16.0.0から16.0.10416.20041未満
SharePoint Server Subscription Edition 16.0.0から16.0.17928.20356未満
プラットフォーム x64ベースシステム
深刻度 CVSS v3.1: 7.2(重要)

リモートコード実行について

リモートコード実行とは、攻撃者が標的となるシステムに対して遠隔から不正なコードを実行できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 遠隔からシステムに対して任意のコードを実行可能
  • システムの制御権限を奪取される可能性がある
  • データの改ざんや情報漏洩のリスクが高い

Microsoft SharePoint Serverにおけるリモートコード実行の脆弱性は、サーバー上で管理者権限を持つ攻撃者が任意のコードを実行できる可能性がある深刻な問題となっている。この脆弱性には高い特権が必要だが、攻撃の複雑さが低く、システムの機密性、整合性、可用性に重大な影響を及ぼす可能性があるため、早急なアップデートが推奨されるだろう。

Microsoft SharePoint Serverのリモートコード実行の脆弱性に関する考察

Microsoftが今回のSharePoint Serverの脆弱性に対して迅速な対応を行ったことは評価できる点だ。特にEnterprise Server 2016からSubscription Editionまでの広範なバージョンに対してパッチを提供したことで、多くの組織がセキュリティリスクを軽減できる状況となっている。ただし、アップデート適用にはシステムの停止を伴う可能性があり、業務への影響を考慮した計画的な対応が必要となるだろう。

今後の課題として、SharePointのような重要なコラボレーションプラットフォームにおけるセキュリティ強化が挙げられる。特に高い特権を持つアカウントの管理や、アクセス制御の厳格化がより重要になってくるはずだ。多層防御の考え方を取り入れ、単一の脆弱性が重大なインシデントにつながらないような対策が求められている。

長期的な視点では、SharePointのセキュリティアーキテクチャ全体の見直しも検討に値するだろう。コンテナ化やマイクロサービス化による影響範囲の限定、ゼロトラストセキュリティの導入など、より強固なセキュリティ基盤の構築が期待される。Microsoftには継続的なセキュリティ強化と、透明性の高い脆弱性情報の開示を望みたい。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2025-21348 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21348, (参照 25-01-23).
  2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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