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公開：2025-01-25

理研が次世代スーパーコンピュータの開発を発表、AIとシミュレーションで世界最高水準を目指す新システム

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 理研が次世代フラッグシップシステムの開発開始を発表
• シミュレーションとAIの両立で世界最高水準を目指す
• 「富岳NEXT」として2025年1月から開発着手へ

理研が発表した次世代スーパーコンピュータの開発計画

理化学研究所は2025年1月22日、スーパーコンピューター「富岳」の後継となる新たなフラッグシップシステムの開発・整備の開始を発表した。文部科学省HPCI計画推進委員会の最終取りまとめに基づき、2024年度総合経済対策および補正予算によってプロジェクトを前倒しで開始することになったのだ。^[1]

新システムはシミュレーションとAIの両方で世界最高水準の性能を目指し、AI処理でゼッタスケールのピーク性能を念頭に50EFLOPS以上の実行性能を実現する計画となっている。このシステムは「富岳NEXT」というコードネームで開発が進められ、科学技術・イノベーションの発展に貢献することが期待されている。

理研は「富岳NEXT」の開発にあたり、「技術革新」「持続性/継続性」「Made with JAPAN」の3つを開発方針として掲げている。電力効率の高いCPU部と帯域重視の演算処理加速部を組み合わせた高帯域およびヘテロジニアスなノードアーキテクチャを採用し、既存HPCアプリケーションで現行の5～10倍以上の実効計算性能を目指すことになった。

次世代フラッグシップシステムの開発概要

フラッグシップシステムについて

フラッグシップシステムとは、国家レベルで整備される最高性能のスーパーコンピュータシステムのことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 最先端の計算性能と電力効率を実現
• シミュレーションとAIの融合による高度な処理が可能
• 科学技術イノベーションの基盤として機能

理研が開発するフラッグシップシステムは、スーパーコンピュータ「京」から「富岳」へと続く系譜を持つ次世代システムとなる。新システムでは従来のスーパーコンピュータで追求してきたシミュレーション性能だけでなく、AIとの融合による科学的発見の自動化・高度化を目指すことになった。

富岳NEXTに関する考察

新たなフラッグシップシステムの開発は、日本の科学技術・イノベーション分野における国際競争力の維持・向上に大きな意義を持っている。特にAIとシミュレーションを高度に融合させる approach は、従来の計算科学の枠を超えた新たな研究開発の可能性を切り開くものと評価できるだろう。

一方で、システムの大規模化に伴う消費電力の増大や、運用コストの上昇といった課題への対応が求められることになる。電力効率の向上や運用技術の高度化など、持続可能なスーパーコンピューティング環境の実現に向けた取り組みが不可欠となるだろう。

今後は特に「AI for Science」の実現に向けた取り組みが重要となってくる。理研が掲げる「技術革新」「持続性/継続性」「Made with JAPAN」の3つの開発方針を具現化し、世界をリードする成果を創出できるかが注目されるところだ。

参考サイト

1. ^ 理化学研究所. 「スーパーコンピュータ「富岳」の次世代となる新たなフラッグシップシステムの開発・整備を開始 | 理化学研究所」. https://www.riken.jp/pr/news/2025/20250122_1/index.html, (参照 25-01-25).

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