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公開：2025-01-29

PFNが金融特化型LLM「PLaMo-fin-base」を提供開始、金融機関の業務効率化と高度化を支援

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• PFNが金融特化型LLM「PLaMo-fin-base」を提供開始
• 日本の金融知識を強化した派生モデルを金融機関向けに展開
• PFNの金融チームが業務効率化に向けた総合支援を実施

PFNが金融特化型大規模言語モデルPLaMo-fin-baseを提供開始

株式会社Preferred Networks（PFN）は2025年1月27日、大規模言語モデル（LLM）PLaMoをベースに日本の金融知識を強化した派生モデル「PLaMo-fin-base」の金融機関向け提供を開始した。PLaMo-fin-baseは世界最高クラスの日本語性能を持つPLaMoに金融分野の大量の日本語データを追加学習させることで開発され、国内の金融知識が求められるタスクに対する回答性能が向上している。^[1]

金融機関において、PLaMo-fin-baseはAIエージェントの核となるLLMとして営業日報に基づく提案内容の下書きや投融資にかかる稟議書類の作成、窓口や法人営業のロールプレイなど幅広い業務で活用が可能となっている。PFNの金融チームは金融機関における自然言語処理技術を要するさまざまな処理の精度向上と業務効率化に向け、課題の把握から技術検証、アプリケーションの開発・運用までトータルで支援を行う。

PLaMo-fin-baseは証券アナリストや会計士のような金融専門家に求められる能力を問うタスクで高い性能を達成している。業務日報や研修資料、マニュアル、顧客データベースなどの社内の独自ファイルをRAGによって活用可能で、投資における価値判断の基準といった独自の業務ノウハウを追加学習によってモデル自体に反映させることができる。

PLaMo-fin-baseの主な特徴

RAG（検索拡張生成）について

RAG（Retrieval-Augmented Generation）とは、社内資料や信頼できる外部の最新情報などを検索して情報を抽出し、LLMがそれらを参照して回答精度を向上させる手法のことである。以下のような特徴が挙げられる。

• 社内の独自ファイルや外部データベースを活用可能
• 最新情報や専門知識をLLMの回答に反映
• 情報の信頼性と回答精度の向上を実現

PLaMo-fin-baseではRAGを活用することで、金融機関の業務日報や研修資料、マニュアル、顧客データベースなどの社内独自ファイルを参照可能となっている。金融機関特有の専門的な情報や最新のデータを活用することで、より正確で実用的な回答を生成することができる。

PLaMo-fin-baseに関する考察

PLaMo-fin-baseは日本の金融機関特有の業務プロセスや規制環境に特化した学習を行っている点が特筆すべき特長となっている。金融機関の業務効率化における課題として、専門性の高い文書作成や顧客対応の品質維持が挙げられるが、PLaMo-fin-baseはこれらの課題に対して高い解決力を持つことが期待できるだろう。

今後の課題として、金融機関特有のコンプライアンスやセキュリティ要件への継続的な対応が必要となってくる。この課題に対しては、オンプレミス環境での運用やRAGによる情報管理の徹底など、すでに対策が講じられているが、より一層のセキュリティ強化と運用ガイドラインの整備が求められるだろう。

金融分野に特化したAIモデルの開発競争が世界的に加速する中、日本の金融業務に最適化されたPLaMo-fin-baseの登場は国内金融機関のDX推進に大きな影響を与えるに違いない。今後はエッジデバイスでの活用や安全性向上など、さらなる進化が期待される。

参考サイト

1. ^ Preferred Networks Inc.. 「国産大規模言語モデルPLaMoの金融機関向けモデルを開発 - 株式会社Preferred Networks」. https://www.preferred.jp/ja/news/pr20250127/, (参照 25-01-29).

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