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公開：2025-01-31

キリンホールディングスがAI面接官を新卒採用に本格導入、多様な人財発掘と採用DXの加速へ向け前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• キリンホールディングスがAI面接官を新卒採用に本格導入
• 多様性を原動力に新たな価値創造を目指す採用DXを加速
• トライアル結果でAI評価と人事評価に強い正の相関を確認

キリンホールディングスのAI面接官本格導入による採用DX推進

キリンホールディングスは多様性を重視した採用活動の強化を目指し、レビックグローバルが販売するAI面接官を2024年10月のトライアル導入を経て本格導入することを決定した。AI面接官は経済産業省が定める社会人基礎力をベースに候補者を多角的に分析し、学歴や経歴だけでは判断しきれないポテンシャルを可視化する仕組みを実現している。^[1]

キリングループは長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」のもと、酒類・飲料の収益力強化とヘルスサイエンス事業の成長を重視している。新たな価値を創造するためには従来の枠組みにとらわれない多角的な視点や経験が不可欠であり、AI面接官の導入によって多様な人財をフェアに採用できる体制を構築することを目指している。

AI面接官は2024年9月の正式リリース以降、大手企業を中心に新卒採用・中途採用双方での導入が急速に進んでいる。キリンでのトライアル導入では、AI面接官による評価と人事部による一次面接の合否判断との間に総合得点・能力得点ともに0.8以上という強い正の相関関係が示されており、客観的な評価指標としての有効性が確認された。

キリンホールディングスのAI面接官導入効果まとめ

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社会人基礎力について

社会人基礎力とは、経済産業省が定義した職場や地域社会で活躍するために必要な基礎的な力のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 前に踏み出す力（アクション）：主体性、働きかける力、実行力
• 考え抜く力（シンキング）：課題発見力、計画力、創造力
• チームで働く力（チームワーク）：発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力

キリンホールディングスが導入するAI面接官は、この社会人基礎力の12項目を評価基準として採用している。AI面接官による評価では、応募者一人ひとりのポテンシャルを多角的に分析し、従来の面接では見落とされがちな能力や適性を客観的に評価することが可能となっている。

AI面接官の本格導入に関する考察

AI面接官の本格導入により、採用プロセスの効率化と評価の客観性向上が期待できる。特にトライアル導入での高い相関性は、AI面接官が人事部の評価基準を適切に反映できていることを示しており、採用業務の質を維持しながら効率化を図れる可能性が高いだろう。

しかしながら、AI面接官による評価に過度に依存することで、数値化しづらい人間性や創造性などの要素を見落とすリスクも考えられる。このため、AI面接官はあくまでも補助ツールとして位置づけ、人事担当者との適切な役割分担を検討していく必要があるだろう。

今後は、AIによる評価データの蓄積と分析により、より精度の高い人材評価モデルの構築が期待される。さらに、採用後の活躍度との相関分析なども進めることで、AI面接官の評価指標の妥当性検証や改善にも取り組んでいくべきだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「キリンホールディングス、AI面接官を本格導入決定 | 株式会社レビックグローバルのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000079.000093972.html, (参照 25-01-31).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

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