DirectX 12がAgility SDK 1.716.0-previewで高度なビデオエンコード機能を追加、ストリーミング配信の遅延削減と画質向上に貢献
スポンサーリンク
記事の要約
スポンサーリンク
DirectX 12 Agility SDK 1.716.0-previewがビデオエンコード機能を強化
MicrosoftはD3D12 Video Encode APIの機能拡張を目的として、Agility SDK 1.716.0-previewを2024年1月30日にリリースした。新バージョンではサブリージョン通知やダーティリージョン、モーションベクターヒントなど、エンコード処理の効率化と品質向上に寄与する新機能が追加されている。[1]
新機能の中でも特に注目すべきは、HEVC 4:2:2/4:4:4プロファイルのサポートとQPマップのGPUリソース入力対応だ。これらの機能追加により、より高度な画質制御が可能になり、プロフェッショナル向けの映像制作ワークフローにおける活用が期待される。
さらに、DPB再構成画像の読み取り機能が追加されたことで、エンコード中の映像をリアルタイムでプレビューすることが可能になった。圧縮ビットストリームを再デコードすることなく再構成画像にアクセスできる点は、開発者の利便性を大きく向上させる要因となっている。
DirectX 12の新機能対応状況まとめ
NVIDIA | AMD | |
---|---|---|
サブリージョン通知 | 全プラットフォーム対応 | RX 7x00シリーズ以降 |
ダーティリージョン | Ampere以降 | RX 7x00シリーズ以降 |
モーションベクターヒント | Pascal以降 | RX 7x00シリーズ以降 |
スポンサーリンク
サブリージョン通知について
サブリージョン通知とは、ビデオエンコーディング処理において、フレームを複数のスライスやタイルに分割して個別に処理する機能のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- フレーム単位での非同期処理が可能
- サブリージョンごとの独立したビットストリーム管理
- エンコード処理の並列化による性能向上
従来のD3D12 Video Encode APIでは、フレーム全体のエンコードが完了するまで圧縮されたビットストリームにアクセスできなかったが、サブリージョン通知機能により、各サブリージョンのエンコードが完了次第、即座にビットストリームを取得できるようになった。この機能によって、特にストリーミングシナリオにおけるレイテンシーの大幅な削減が期待できる。
DirectX 12 Agility SDK 1.716.0-previewに関する考察
DirectX 12 Agility SDKの新機能は、特にストリーミング配信やリアルタイム映像処理の分野で大きな価値を提供する可能性を秘めている。サブリージョン通知機能によるレイテンシー削減は、ライブストリーミングの品質向上に直接的な効果をもたらすことが期待できる。エンコード処理の効率化と品質向上の両立は、今後のビデオ配信技術の発展に重要な役割を果たすだろう。
一方で、各GPUベンダーの対応状況にはばらつきがあり、特に古い世代のGPUでは一部機能が利用できない課題も存在する。この状況を改善するためには、ハードウェアメーカーとの緊密な連携が不可欠であり、互換性の確保と性能の最適化が今後の重要な課題となるだろう。
今後は、AIを活用したエンコード最適化やクラウドネイティブな映像処理への対応など、より高度な機能の追加が期待される。特にリアルタイム性が求められる次世代のメタバースやAR/VRアプリケーションにおいて、DirectX 12のビデオエンコード機能は重要な基盤技術となる可能性が高い。
参考サイト
- ^ Microsoft Visual Studio. 「Agility SDK 1.716.0-preview: New D3D12 Video Encode Features - DirectX Developer Blog」. https://devblogs.microsoft.com/directx/agility-sdk-1-716-0-new-d3d12-video-encode-features/, (参照 25-02-01).
- Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
- NVIDIA. https://www.nvidia.com/ja-jp/
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
- 【CVE-2024-8603】B&R Industrial Automationの製品に危険な暗号化アルゴリズムの脆弱性、サービスなりすましのリスクが発生
- 【CVE-2024-13448】ThemeREX Addonsに重大な脆弱性、未認証での任意ファイルアップロードが可能に
- 【CVE-2025-24085】AppleがvisionOSやiOSなど主要OSの特権昇格の脆弱性に対処、セキュリティアップデートを緊急公開
- 【CVE-2025-24456】JetBrains Hubに特権昇格の脆弱性、LDAP認証マッピングの問題で権限昇格が可能に
- 【CVE-2025-24457】JetBrains YouTrackに永続的トークン露出の脆弱性、ログファイルでの情報漏洩に注意
- 【CVE-2025-24458】JetBrains YouTrackでアカウント乗っ取りの脆弱性が発覚、バージョン2024.3.55417未満に影響
- MicrosoftがChromiumベースブラウザのテキストコントラストを強化、Windowsアプリケーションと同等の表示品質を実現
- LogitechのAndroid版Google Meet端末がWebexとZoomに対応、ビデオ会議の相互運用性が向上へ
- GoogleがMeet hardwareのデジタルサイネージ機能を拡張、ComeenとStratosMediaのコンテンツ表示が可能に
- GoogleがWorkspace管理者向けにAccess Evaluationログイベントを公開、セキュリティ管理の強化に貢献
スポンサーリンク