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【CVE-2025-21669】Linuxカーネルのvsock/virtio機能に重大な脆弱性、NULLポインタ参照の危険性が浮上

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Linuxカーネルのvsock/virtio機能に脆弱性が発見
  • トランスポート変更時のパケット破棄処理に問題
  • NULL参照による深刻なセキュリティリスクが判明

Linuxカーネルのvsock/virtioにおけるパケット処理の脆弱性

kernel.orgは2025年1月31日、Linuxカーネルのvsock/virtio機能においてパケット処理に関する重大な脆弱性を公開した。この脆弱性は【CVE-2025-21669】として識別されており、トランスポートの変更時に適切なパケット破棄処理が行われないことで、システムに深刻な影響を及ぼす可能性がある。[1]

問題のある動作は、ソケットが別のトランスポートに再割り当てされる、もしくは割り当てが解除される際に発生する。この状況下で受信したパケットが適切に破棄されない場合、vsk->transportへのNULLポインタ参照が発生し、システムの安定性が損なわれる可能性が高まっている。

この脆弱性は特にLinuxバージョン5.5以降に影響を与えることが判明しており、修正パッチが複数のバージョン向けにリリースされている。影響を受けるバージョンのユーザーは、速やかにセキュリティアップデートを適用することが推奨される。

Linuxカーネルの影響を受けるバージョンまとめ

項目 詳細
影響を受けるバージョン Linux 5.5以降
影響を受けないバージョン 5.10.234以降の5.10系、5.15.177以降の5.15系
パッチ適用済みバージョン 6.1.127以降の6.1系、6.6.74以降の6.6系
脆弱性の種類 NULL参照による異常終了
想定される影響 システムの不安定化、サービス停止

NULLポインタ参照について

NULLポインタ参照とは、プログラムが無効なメモリアドレスにアクセスしようとする深刻なプログラミングエラーのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • メモリ管理における重大なセキュリティリスク
  • システムクラッシュやサービス停止の原因となる可能性
  • 悪意のある攻撃者による権限昇格の糸口となる

vsock/virtioの脆弱性では、トランスポートの変更時にvsk->transportがNULLになる状況が発生する。この状態でパケットを受信すると、NULLポインタを参照しようとしてシステムに深刻な影響を与える可能性がある。

Linuxカーネルの脆弱性対応に関する考察

Linuxカーネルの脆弱性対応における迅速な情報公開と修正パッチの提供は、オープンソースコミュニティの強みを示している。特にvsock/virtioのような重要なネットワーク機能における脆弱性の発見と修正は、仮想化環境の信頼性向上に大きく貢献している。

今後の課題として、トランスポート層の状態遷移における安全性検証の強化が必要となるだろう。特に非同期処理やシグナル処理との相互作用による予期せぬ状態変化を防ぐためのテスト体制の整備が求められている。

セキュリティ研究者とLinuxカーネル開発者の継続的な協力関係の強化も重要な課題となっている。脆弱性の早期発見と修正パッチの迅速な展開のために、コミュニティ全体でのセキュリティ意識の向上と技術共有の促進が期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21669, (参照 25-02-07).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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