DX

ディーエックス

公開：2025-02-08

テスホールディングスとDEIが系統用蓄電池で協業、日本国内で2GWhの事業化を目指す取り組みが本格始動

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• テスホールディングスとDEIが系統用蓄電池案件で協業
• 日本国内で合計2GWhの系統用蓄電池案件の事業化を目指す
• 2025年2月6日に協業に関する覚書を締結し調印式を実施

テスホールディングスとDEIの系統用蓄電池における協業覚書締結

テスホールディングス株式会社は大和エナジー・インフラ株式会社と、日本国内における合計2GWhの系統用蓄電池案件の事業化を目指し2025年2月6日に覚書を締結した。テスホールディングスの連結子会社であるテス・エンジニアリングとDEIが締結したこの覚書は、再生可能エネルギーの普及に伴う電力系統の安定化を目的としている。^[1]

テス・エンジニアリングは2012年以降、FIT制度を活用した大規模な太陽光発電所等の再エネ発電所の開発に取り組んでおり、2024年12月時点で500MW以上の開発実績を持つ企業である。TESSグループの中期経営計画「TX2030」では、2030年までに700MW以上の系統用蓄電所の開発を進める方針としているのだ。

一方でDEIは大和証券グループのアセットマネジメント部門における再生可能エネルギー・インフラ分野への投資を担う企業として、2024年3月時点で1,700億円程度の投資残高を積み上げている。2023年には北海道において大規模な系統用蓄電池事業への投資を実行し、2024年2月に太陽光発電所併設の蓄電池案件の運転を開始したところだ。

系統用蓄電池案件の事業化における役割分担

系統用蓄電池について

系統用蓄電池とは、電力の送電網に直接接続される蓄電池のことで、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 再生可能エネルギー発電所の出力変動に応じた柔軟な充放電が可能
• 電力系統の安定化に貢献
• 電力取引市場での収益確保が可能

内閣官房が2023年11月に公表した蓄電池の導入見通しによると、系統用蓄電池の導入量は2030年に累計約14.1～23.8GWhになる見込みだ。家庭用、業務・産業用蓄電池の導入量も2030年に累計約24.2GWhとなる見通しであり、今後の市場拡大が期待されている。

系統用蓄電池事業化に関する考察

テスホールディングスとDEIの協業は、再生可能エネルギーの普及に伴う電力系統の安定化という社会課題の解決に向けた重要な一歩となる可能性が高い。特にテス・エンジニアリングの再エネ発電所開発の実績とDEIの投資ノウハウを組み合わせることで、効率的な事業展開が期待できるだろう。

ただし、系統用蓄電池事業の成功には、蓄電池の設置コストや運用効率、電力市場の価格変動など、様々な課題への対応が必要となる。両社の強みを活かした事業モデルの確立と、リスク管理体制の構築が重要な鍵を握ることになるだろう。

今後は系統用蓄電池の技術革新による性能向上やコスト低減、関連する制度整備の進展などが期待される。特に2030年に向けた導入目標の達成には、今回のような事業者間の協業をさらに促進し、業界全体での知見の共有と技術の標準化を進めていく必要があるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「テスホールディングスと大和エナジー・インフラが系統用蓄電池案件の事業化を目指し協業 | テスホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000143072.html, (参照 25-02-08).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「DX」に関するコラム一覧「DX」に関するニュース一覧