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公開：2025-02-11

J.フロント リテイリングがNTTデータのGHG排出量可視化プラットフォームC-Turtleを導入し2050年ネットゼロ達成を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• J.フロント リテイリングがC-Turtleを導入し2050年ネットゼロを目指す
• GHG排出量の一次データ活用で算定精度が向上
• 2025年3月から本格運用を開始し百貨店業界全体の削減を推進

J.フロント リテイリングのGHG排出量可視化プラットフォーム導入

NTTデータは2025年2月、温室効果ガス排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle」をJ.フロント リテイリングに導入した。J.フロント リテイリングは2025年3月より本格運用を開始し、バリューチェーン全体でのGHG排出量の削減に向けた取り組みを加速させることで、2050年のネットゼロ実現を目指すのだ。^[1]

J.フロント リテイリングにおけるScope3排出量では、カテゴリ1の調達した製品・サービスが90%以上を占めており、自社努力だけでは削減が困難な状況となっていた。サプライヤーの状況に応じた排出量の算定や削減目標の設定、一次データの提供依頼など、大丸松坂屋百貨店を中心に対話を進めてきたことで、より多くのサプライヤーとの連携が不可欠となっている。

C-Turtleの導入により、2024年度データからサプライヤーの削減努力を算定に反映できる一次データを効率的に利用することが可能となった。バリューチェーンを通じたGHG排出量の算定・削減の推進により、サプライヤーエンゲージメントを強化し、削減可能なScope3算定の実現を目指すことになる。

C-Turtleの導入効果まとめ

C-Turtleの詳細はこちら

Scope3について

Scope3とは、企業活動における間接的な温室効果ガス排出量を指す概念であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• サプライチェーン全体での排出量を包括的に管理
• 15のカテゴリに分類され、それぞれの排出源を明確化
• 企業の環境負荷低減の取り組みを評価する重要指標

J.フロント リテイリングの場合、Scope3排出量のうち90%以上をカテゴリ1の調達した製品・サービスが占めており、バリューチェーン全体での協働が不可欠となっている。C-Turtleの導入により、サプライヤーの削減努力を反映した正確な排出量算定が可能となり、効果的な削減施策の実現が期待できる。

C-Turtleの導入に関する考察

C-Turtleの導入は、バリューチェーン全体でのGHG排出量削減を実現する上で画期的な一歩となるだろう。特にサプライヤーの削減努力を可視化し、その成果を定量的に評価できる点は、企業間連携を促進する重要な要素となりうる。このような取り組みは、環境負荷低減に向けた企業の実効性のある対策として高く評価できるのだ。

ただし、サプライヤーとの連携強化に向けては、データ共有の仕組みづくりや運用ルールの整備など、解決すべき課題も存在している。百貨店業界特有の多様なサプライヤー構造を考慮すると、業界全体での標準化された運用方法の確立が今後の重要な課題となるだろう。こうした課題に対しては、段階的なアプローチと継続的な改善が必要となる。

今後はC-Turtleを活用したGHG排出量の可視化と削減の取り組みが、業界全体のサステナビリティ経営の指針となることが期待される。特に中小規模のサプライヤーに対する支援体制の整備や、削減施策のベストプラクティスの共有など、具体的なアクションプランの展開が求められるだろう。百貨店業界全体での脱炭素化の実現に向けた取り組みの加速が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Ｊ．フロント リテイリング、ＮＴＴデータのGHG排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle®」を導入 | 株式会社ＮＴＴデータのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000179.000016308.html, (参照 25-02-11).

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