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公開：2025-02-18

AWAREが美術史研究の新たな一歩を踏み出し、日本語版ウェブサイトの運用で女性アーティストの功績を世界へ発信

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• AWAREが日本語セクションを開設し、美術史の国際的な発信を強化
• 日本の女性アーティスト1,300人以上の略歴や研究を無料公開
• 国際シンポジウムの開催で日本の美術界との連携を深化

AWAREの日本語セクション開設による美術史研究の新展開

フランスの非営利団体AWAREは、美術史における女性アーティストの功績を紹介するため、2025年2月14日に日本語セクションを開設した。この取り組みは10周年を迎えた2024年に発足した日本チームによって実現され、世界500人以上の研究者やキュレーターによる専門的な研究成果を日本語で提供することが可能になっている。^[1]

AWAREの日本語版ウェブサイトは、片岡球子や出光真子、内藤礼など多様な日本人女性アーティストの略歴を掲載しており、これまで1,300人以上のアーティストの情報を蓄積してきた。月間15万人以上のアクセスを誇るAWAREは、専門家から一般の人々まで幅広い層に向けて貴重な美術史資料を提供している。

日本語セクションの開設に合わせて、「19世紀から21世紀の日本の女性アーティスト」や「ふたつの脳で生きる」といった複数の研究プログラムが展開されている。これらのプログラムには日本の著名な美術館関係者や研究者が参画しており、国際的な視点から日本の女性アーティストの活動を体系的に紹介することを目指している。

AWAREの提供する研究プログラムの概要

ニューメディアアートについて

ニューメディアアートとは、デジタル技術やテクノロジーを活用して制作される芸術作品のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ビデオアートやアルゴリズムを用いた表現手法の活用
• デジタルテクノロジーを基盤とした作品制作
• インタラクティブ性や双方向性の重視

1960年代から1990年代にかけて、日本では出光真子をはじめとする女性アーティストたちがニューメディアアートの分野で先駆的な活動を展開してきた。現代のサイバーフェミニズムの考察にもつながる重要な芸術表現として、その歴史的価値が再評価されている。

AWAREの日本語セクション開設に関する考察

AWAREの日本語セクション開設は、日本の女性アーティストの活動を世界に発信する重要な基盤となることが期待される。特に美術史研究において見過ごされてきた女性アーティストの功績を体系的に整理し、国際的な文脈で再評価する取り組みは、美術史研究の新たな地平を切り開く可能性を秘めている。

今後の課題として、コンテンツの継続的な更新や、日本の美術館・研究機関との連携強化が挙げられる。特に1976年以前に生まれた女性アーティストの情報収集には、関係者への丁寧なインタビューや資料の発掘が必要となるだろう。

将来的には、若手の女性アーティストの活動も含めた包括的なアーカイブの構築が期待される。美術史におけるジェンダーバイアスの是正と、より多様な視点からの芸術評価が可能になることで、日本のアートシーンの国際的な認知度向上にもつながるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「AWARE: Archives of Women Artists, Research and Exhibitions ウェブサイトの日本語セクションを開設 | 株式会社ステディスタディのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000015029.html, (参照 25-02-18).

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