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公開：2025-02-19

八千代エンジニヤリングとAtomisが東京都の水素実装技術開発事業に採択、次世代高圧ガス容器CubiTanの実証へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 八千代エンジニヤリングとAtomisが東京都の水素事業に採択
• 次世代高圧ガス容器CubiTanの実証実験を実施予定
• 水素の運搬・貯蔵に関する知見を活用し東京都に貢献

八千代エンジニヤリングらのCubiTanによる水素実装技術開発

八千代エンジニヤリング株式会社、TERBAIK株式会社、株式会社Atomisは2025年2月18日、次世代高圧ガス容器「CubiTan」の実証および同容器の導入にかかる検証等事業が東京都の水素実装課題解決技術開発促進事業に採択されたことを発表した。東京都が掲げる2030年カーボンハーフと2050年脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環として、水素の運搬・貯蔵技術の研究開発と実証を進めていく方針だ。^[1]

TERBAIKは八千代エンジニヤリングとAtomisが共同で設立した企業であり、東南アジアにおけるスマートガスネットワーク事業の展開を目的としている。同社は2024年12月13日に設立され、株主構成は八千代エンジニヤリングが66%、Atomisが34%となっている。

スマートガスネットワークは、パイプラインによらないガス配給システムとしてIoTデバイスを活用した遠隔モニタリング・管理を実現する革新的な取り組みだ。新素材PCP/MOFをガス吸着剤として内蔵したCubiTanは、配送の最適化と利用者の利便性向上に大きく貢献する可能性を秘めている。

水素実装技術開発事業の概要

PCP/MOFについて

PCP/MOFとは多孔性配位高分子（Porous Coordination Polymer）と有機金属構造体（Metal-Organic Framework）の略称であり、ガス吸着材として注目される新素材である。以下のような特徴を持つ革新的な材料だ。

• 高い吸着性能と選択性を持つ多孔質構造
• 軽量かつ低コストでの製造が可能
• ガスの貯蔵・分離に最適な特性

Atomisはこの新素材PCP/MOFを用いたアプリケーションの普及を目指しており、CubiTanにおいてもガス吸着剤として活用されている。このPCP/MOFの特性を活かすことで、効率的なガスの運搬・貯蔵が実現可能となり、水素社会の実現に向けた技術革新に貢献することが期待されている。

CubiTanによる水素実装技術開発に関する考察

CubiTanによる水素の運搬・貯蔵技術は、東京都の脱炭素化目標達成に向けて重要な役割を果たす可能性を秘めている。特にIoTデバイスを活用した遠隔モニタリングシステムは、効率的なガス配給と管理を実現し、従来のパイプラインに依存しないインフラ整備を可能にするだろう。

今後の課題として、PCP/MOFの大量生産体制の確立とコスト削減が挙げられる。新素材の製造技術の最適化と量産効果による単価低減を実現することで、より広範な普及が見込まれるはずだ。また、IoTデバイスのセキュリティ対策や耐久性の向上も重要な検討事項となるだろう。

水素社会の実現に向けては、技術開発だけでなく規制緩和や社会的受容性の向上も不可欠である。CubiTanの実証実験を通じて得られる知見は、安全性や利便性の向上に寄与し、水素エネルギーの普及促進に大きな一歩を刻むことが期待できる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「八千代エンジニヤリングとAtomis、東京都の「水素実装課題解決技術開発促進事業」に採択 | 八千代エンジニヤリング株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000133910.html, (参照 25-02-19).
2. Meta. https://about.meta.com/ja/

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