セキュリティ

SECURITY

公開：2025-02-18

【CVE-2025-21406】Windows Telephony Serviceに深刻な脆弱性、複数バージョンのWindowsに影響

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Windows Telephony Serviceに遠隔コード実行の脆弱性
• 複数のWindowsバージョンに影響を及ぼす深刻な問題
• CVSSスコア8.8の高リスク脆弱性として評価

Windows Telephony Serviceの遠隔コード実行の脆弱性が発見

Microsoftは2025年2月11日、Windows Telephony Serviceに遠隔でコードを実行できる深刻な脆弱性【CVE-2025-21406】を公開した。この脆弱性はUse After Free（解放後使用）の問題であり、CVSSスコア8.8の高リスクな脆弱性として評価されている。^[1]

影響を受けるOSはWindows 10、Windows 11、Windows Serverの複数バージョンに及び、Windows 10 Version 1507からWindows Server 2025まで広範な製品が対象となっている。攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、遠隔からシステム上で任意のコードを実行できる可能性が高いとされているのだ。

脆弱性の深刻度を示すCVSSベクトルによると、攻撃元区分はネットワーク経由で、攻撃条件の複雑さは低く、特権は不要だが、ユーザーの関与が必要とされている。影響範囲は機密性、完全性、可用性のすべてにおいて高いレベルに分類されており、早急な対応が求められている。

影響を受けるWindows製品のバージョン一覧

Use After Freeについて

Use After Free（解放後使用）とは、プログラムがメモリ上で解放済みのメモリ領域にアクセスしようとする際に発生する脆弱性の一種である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 解放済みメモリへの不正アクセスによる脆弱性
• 任意のコード実行やプログラムのクラッシュを引き起こす可能性
• メモリ管理の不備により発生する深刻なセキュリティ問題

Windows Telephony Serviceで発見されたUse After Free脆弱性は、CVSSスコア8.8の高リスク評価を受けており、システムの機密性、完全性、可用性に重大な影響を及ぼす可能性がある。Microsoft製品のセキュリティ更新プログラムの適用が、この脆弱性への対策として推奨されている。

Windows Telephony Service脆弱性に関する考察

Windows Telephony Serviceの脆弱性は、広範なWindowsバージョンに影響を及ぼす点で特に重要な問題となっている。企業や組織のシステム管理者にとって、複数のWindowsバージョンが混在する環境での包括的なセキュリティ対策の実施が急務となっているのだ。

特に注目すべき点は、この脆弱性が比較的低い攻撃条件で悪用可能であることだ。攻撃者は特別な権限を必要とせず、ユーザーの関与があれば遠隔からコードを実行できる可能性があり、組織全体のセキュリティリスクが高まっている。今後は脆弱性の検出と対応のプロセスをより迅速化する必要があるだろう。

セキュリティアップデートの適用は重要だが、長期的な対策としてはセキュリティ監視体制の強化も不可欠となる。Windows Telephony Serviceの機能を必要としないシステムでは、サービスの無効化も検討に値する選択肢となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21406, (参照 25-02-18).
2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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