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公開：2025-02-22

メルカリとfindが落とし物販売の実証実験を開始、保管期限切れ品のリユースで廃棄物削減へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• メルカリが落とし物の販売実証実験を開始
• findと連携し保管期限切れの落とし物をリユース
• メルカリShopsの特設ページで8月末まで実施

メルカリとfindが連携した落とし物販売の実証実験を開始

メルカリは2025年2月20日、落とし物管理用クラウド「落とし物クラウドfind」を提供するfind社と連携し、保管期間を過ぎた落とし物の販売実証実験を開始した。この実験では鉄道会社や商業施設で拾得され法定保管期間の3ヶ月を経過した落とし物を、メルカリShops上の特設ページにて販売している。^[1]

警察庁の統計によると2023年度に全国の警察に届けられた落とし物は約2,979万点に上り、1971年以降で最多を記録している。大手百貨店では1店舗あたり毎月約600件の落とし物を破棄しており、保管や廃棄に関する業務負担が深刻な課題となっていた。

販売による収益はメルカリShopsとfindの手数料を除き、落とし物を管理している施設へ還元される仕組みとなっている。施設の管理コスト軽減と共に使える落とし物の廃棄削減を目指し、2025年8月末まで実証実験を継続する予定だ。

落とし物販売実証実験の概要

遺失物法について

遺失物法とは、落とし物の取り扱いに関する基本的なルールを定めた法律のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 落とし物の保管期間は3ヶ月と法律で定められている
• 保管期間経過後は施設が所有権を取得できる
• 拾得物の適切な管理と返還手続きを規定

鉄道会社や商業施設などで拾得された落とし物は、遺失物法に基づき厳格な管理が求められている。保管期間を経過した後は各施設が所有権を取得し、適切な方法で処分する権利を持つが、多くの場合は廃棄処分となっているのが現状だ。

落とし物リユース実証実験に関する考察

落とし物のリユースシステムは、環境負荷の軽減と施設の管理コスト削減という二つの課題を同時に解決する可能性を秘めている。特に年間約3,000万点もの落とし物が発生している現状において、まだ使用可能な物品を効果的に循環させる仕組みの構築は重要な意味を持つだろう。

一方で、個人情報保護やブランド品の真贋判定など、運用面での課題も予想される。落とし物の中には個人を特定できる情報が含まれている可能性があり、販売対象物品の選定基準や確認プロセスの確立が必要となるはずだ。

今後はリユース対象となる落とし物の範囲拡大や、より多くの施設との連携強化が期待される。特に電子機器類については、データの完全消去や動作確認など独自の基準作りが重要な検討課題となるだろう。

参考サイト

1. ^ 株式会社メルカリ. 「メルカリ、「落とし物クラウドfind」と連携し、破棄されていた落とし物をリユースする実証実験を開始 | 株式会社メルカリ」. https://about.mercari.com/press/news/articles/20250220_find/, (参照 25-02-22).

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