【CVE-2025-27089】Directus 11.0.0-11.1.2に認可の脆弱性、フィールドレベルの権限チェックを強化し修正完了
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記事の要約
- Directus 11.0.0-11.1.2に認可の脆弱性を発見
- 重複ポリシーによってフィールドの更新制限が回避可能
- 11.1.2でフィールドレベルの権限チェックを強化し修正
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Directusの認可バイパス脆弱性
GitHubは2025年2月19日、データベース管理システムDirectusにおいて重複したポリシーによって更新制限を回避できる脆弱性を公開した。この脆弱性は【CVE-2025-27089】として識別されており、Directus 11.0.0から11.1.2未満のバージョンに影響を与えることが確認されている。[1]
この脆弱性は複数の更新アクションポリシーが重複している場合に発生し、ユーザーは本来アクセスできないはずのフィールドを更新できてしまう状態となっていた。例えば、id=1の場合にfield_aの更新を許可し、id=2の場合にfield_bの更新を許可するポリシーが存在すると、両方のポリシーを持つユーザーは制限を超えて両フィールドを更新可能になってしまう問題が存在した。
Directusの開発チームは11.1.2でこの問題に対処し、validateItemAccessデータベースクエリ内でフィールドごとの権限評価を実装することで、より厳密な認可チェックを実現した。この修正により、各フィールドの更新権限が個別に検証され、意図しないフィールドの更新を防止できるようになっている。
Directus 11.1.2の脆弱性対策まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性ID | CVE-2025-27089 |
影響を受けるバージョン | 11.0.0から11.1.2未満 |
深刻度 | CVSS v3.1 基本値:5.4(中) |
脆弱性の種類 | CWE-863:不適切な認可 |
修正方法 | バージョン11.1.2へのアップグレード |
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不適切な認可について
不適切な認可とは、システムがユーザーの権限を正しく検証せずに特定の操作を許可してしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- アクセス制御の検証が不完全または欠如している状態
- 権限の昇格や意図しないデータアクセスが可能になる
- 特権操作の実行や機密情報の漏洩につながる可能性がある
Directusの事例では、複数のポリシーが重複する場合に各フィールドの権限チェックが正しく行われず、意図しない更新操作が可能になっていた。この問題は特にユーザーアカウントのパスワードフィールドなど、重要なデータの改ざんにつながる可能性があり、適切な認可制御の実装が重要となっている。
Directusの認可バイパス脆弱性に関する考察
Directusの認可システムにおける今回の脆弱性は、複雑な権限管理システムの実装における課題を浮き彫りにしている。特に複数のポリシーが重複する状況での権限評価の難しさは、マイクロサービスアーキテクチャやクラウドネイティブな環境で一般的な課題となっており、より堅牢な設計パターンの確立が求められている。今後は同様の問題を防ぐため、権限の結合や継承に関するベストプラクティスの共有が重要になるだろう。
フィールドレベルでの権限管理は、きめ細かなアクセス制御を実現する一方で、実装の複雑さとパフォーマンスへの影響という新たな課題をもたらす可能性がある。データベースクエリの最適化や権限キャッシングなど、セキュリティと性能のバランスを取る工夫が今後重要になってくるだろう。将来的には機械学習を活用した異常検知など、より高度な防御メカニズムの導入も検討に値する。
開発者コミュニティの観点からは、セキュリティ脆弱性の早期発見と修正プロセスの透明性確保が重要となっている。GitHubのセキュリティアドバイザリを通じた脆弱性の公開は、オープンソースプロジェクトの健全性を示す良い例となっており、今後も継続的なセキュリティレビューと迅速な対応が期待される。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-27089, (参照 25-03-03).
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
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