明治安田生命と日本IBMが生成AIを活用したITシステム開発の実証実験を実施、生産性が約25%向上

PR TIMES より
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記事の要約
- 明治安田生命と日本IBMがITシステム開発での生成AI活用を実証実験
- 内部設計から単体テストまでの工程で約25%の生産性向上を達成
- 2025年4月から実業務でのパイロット適用を開始予定
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明治安田生命と日本IBMによる生成AI活用の実証実験
明治安田生命と日本IBMは、ITシステムの開発と運用プロセスの効率化および高品質化を目指し、日本IBMの「IT変革のためのAIソリューション」を活用した2種類の実証実験を2024年6月から2025年3月にかけて実施した。実証実験では内部設計から単体テストまでの工程で約25%の生産性向上を実現し、システム開発の効率化に大きな成果を上げている。[1]
実証実験の1つ目では、「コード生成のためのAI」と「テスト自動化のためのAI」を活用し、メインフレーム開発における一連の作業工程での検証を行った。個人保険システムや企業保険システムの実業務成果物を用いて、生成AIによる内部設計書の作成からコーディング、テストケース作成までを連携させ、作業効率の大幅な向上を実現している。
2つ目の実証実験では、「コード生成のためのAI」を活用して要件定義から外部設計、テスト工程のトレーサビリティー確認作業における生成AIの活用を試行した。保険業界特有の用語に補足情報を付加することで生成AIの精度を向上させ、より効果的なシステム開発プロセスの実現に成功している。
生成AI活用による実証実験の成果まとめ
第1実証実験 | 第2実証実験 | |
---|---|---|
活用技術 | コード生成AI、テスト自動化AI | コード生成AI |
対象工程 | 内部設計、コーディング、単体テスト | 要件定義、外部設計、テスト工程 |
主な成果 | 作業効率約25%向上 | トレーサビリティー確認の効率化 |
検証対象 | 個人・企業保険システム | 保険業界特有の用語対応 |
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生成AIソリューションについて
生成AIソリューションとは、AIを活用してシステム開発や運用プロセスを効率化・高度化するための包括的なソリューションのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 自然言語からプログラムコードを自動生成する機能
- テストケースの自動作成と実行の自動化
- 開発工程全体のトレーサビリティー確保
明治安田生命と日本IBMの実証実験では、IBM watsonxをベースとした「IT変革のためのAIソリューション」を活用している。このソリューションは戦略策定からシステム開発、運用、プロジェクト管理まで包括的に支援する体系化された技術基盤として、2024年3月から提供が開始されている。
生成AIを活用したシステム開発に関する考察
生成AIの活用によって約25%の生産性向上を実現したことは、深刻化するIT人材不足への有効な解決策となる可能性を示している。特にメインフレームなどの既存システムの運用・保守を含むシステム開発において、生成AIの活用は開発者の負担軽減と品質向上の両立を可能にするだろう。
一方で、生成AIの活用には保険業界特有の用語への対応など、業界固有の課題への取り組みが必要となることも明らかになっている。今後は要件定義や外部設計の影響調査作業などの上流工程、結合テストやシステムテストのケース作成など、対象工程の拡大に向けた検証が重要になるだろう。
将来的には生成AI活用をベースとしたシステム開発プロセスの改革が進むことで、エンジニアがより戦略的な業務に注力できる環境が整備されると考えられる。基幹システムを含むITシステムの開発と運用のあり方が抜本的に変わる可能性を秘めており、業界全体での活用事例の蓄積と知見の共有が望まれる。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「明治安田生命と日本IBM、ITシステム開発全体における生成AI を活用した検証を実施 | 日本アイ・ビー・エム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000603.000046783.html, (参照 25-03-03).
- IBM. https://www.ibm.com/jp-ja
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