セキュリティ

SECURITY

公開：2025-03-15

【CVE-2025-1874】101newsにSQLインジェクションの脆弱性、管理機能に深刻な影響の懸念

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 101newsバージョン1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• admin/add-category.phpのdescriptionパラメータに存在
• CVSSスコア9.3のクリティカルな深刻度を評価

101newsバージョン1.0のSQLインジェクション脆弱性

Spanish National Cybersecurity Instituteは2025年3月3日、コンテンツ管理システム101newsのバージョン1.0において重大な脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性は管理画面のカテゴリー追加機能のdescriptionパラメータに存在するSQLインジェクションの問題で、CWE-89として分類されている。^[1]

この脆弱性の深刻度はCVSSv4.0で9.3のクリティカルと評価されており、攻撃者は特別な認証や権限を必要とせずにリモートから攻撃を実行できる状態にある。攻撃が成功した場合、機密性・整合性・可用性のすべてに高い影響を及ぼす可能性が指摘されている。

発見者のRafael Pedreroによって報告されたこの脆弱性は、現在INCIBEのセキュリティ通知サイトで詳細が公開されている。Mayuri K社が開発する101newsの該当バージョンを使用しているユーザーは、今後提供される修正版への更新が推奨される。

101newsの脆弱性詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、不正なSQLコマンドを挿入・実行される攻撃手法のことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザー入力値の検証が不十分な場合に発生する深刻な脆弱性
• データベースの改ざんや情報漏洩につながる危険性が高い
• 適切な入力値のサニタイズによって防止可能

SQLインジェクションは101newsのような情報管理システムにおいて特に注意が必要な脆弱性である。CVE-2025-1874として報告された今回の脆弱性では、管理画面のカテゴリー追加機能において入力値の検証が不十分であり、攻撃者による不正なデータベース操作を許してしまう状態にある。

101newsの脆弱性に関する考察

今回発見された脆弱性は、Webアプリケーションの基本的なセキュリティ対策の重要性を再認識させる事例となった。SQLインジェクション対策は長年にわたって重要視されてきた課題であり、開発段階での入念なセキュリティレビューと適切な入力値検証の実装が不可欠である。開発者向けのセキュリティガイドラインの整備と定期的な脆弱性診断の実施が求められるだろう。

CMSの脆弱性は情報漏洩や改ざんなど深刻な被害につながる可能性が高く、運用面での対策も重要になってくる。特に管理者権限を持つ機能における脆弱性は影響が大きいため、アクセス制御の強化やログ監視の徹底など、多層的な防御策の検討が必要になる。バージョン管理と迅速なアップデート適用の体制作りが急務といえるだろう。

今後は開発フレームワークやセキュリティライブラリの活用によって、より堅牢なアプリケーション開発を目指すことが重要である。特にOWASPなどのセキュリティガイドラインに準拠した開発プロセスの確立と、継続的なセキュリティ教育による開発者のスキル向上が望まれる。セキュリティ重視の開発文化の醸成が、同様の脆弱性を防ぐ鍵となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-1874, (参照 25-03-15).

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