セキュリティ

SECURITY

公開：2025-03-28

【CVE-2025-2383】PHPGurukul Doctor Appointment Management Systemにおける重大なSQL注入の脆弱性が発見、医療データの漏洩リスクに警鐘

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• PHPGurukul Doctor Appointment Management System 1.0にSQL注入の脆弱性
• search.phpのsearchdataパラメータを介した攻撃が可能
• CVSSスコア7.3でHigh評価の深刻な脆弱性

PHPGurukul Doctor Appointment Management System 1.0のSQL注入の脆弱性

2025年3月17日、PHPGurukul Doctor Appointment Management System 1.0において、/doctor/search.phpファイルに関連するSQL注入の脆弱性が発見された。この脆弱性は searchdataパラメータの操作により引き起こされ、リモートから攻撃が可能であることが確認されている。^[1]

この脆弱性はCVE-2025-2383として登録され、CWEではSQL注入（CWE-89）および注入（CWE-74）に分類されている。CVSSスコアはバージョン3.1において7.3（High）と評価され、攻撃者が特別な権限を必要とせずに攻撃を実行できる危険性が指摘されている。

VulDBのユーザーであるqiyunによって報告されたこの脆弱性は、既に一般に公開されており、攻撃に利用される可能性がある状態となっている。PHPGurukulの医療予約管理システムを利用している医療機関では、早急なセキュリティ対策の実施が求められている。

SQL注入の脆弱性の詳細

SQL注入について

SQL注入とは、Webアプリケーションのデータベースに対して不正なSQLコマンドを挿入し、データベースを操作する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザー入力を適切にサニタイズせずにSQLクエリを組み立てる際に発生
• データベースの読み取り、改ざん、削除などの不正操作が可能
• 認証バイパスやデータ漏洩につながる重大な脆弱性

CVE-2025-2383の事例では、searchdataパラメータを介したSQL注入が可能となっており、医療予約システムのデータベースが危険にさらされている。適切な入力値のバリデーションやプリペアドステートメントの使用など、基本的なセキュリティ対策が実装されていないことが原因として考えられる。

PHPGurukul Doctor Appointment Management Systemの脆弱性に関する考察

医療予約管理システムにおけるSQL注入の脆弱性は、患者の個人情報や医療記録が漏洩するリスクがあり、極めて深刻な問題である。特にsearchdataパラメータを介した攻撃が可能であることから、検索機能を使用する際の入力値の検証が不十分であることが推測される。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化やコードレビューの徹底が必要となるだろう。また、医療システムのセキュリティ基準の策定や、定期的な脆弱性診断の実施など、より包括的なセキュリティ対策が求められる。

PHPGurukulには早急なセキュリティパッチの提供が望まれるが、利用している医療機関側でもWAFの導入やアクセス制御の強化など、暫定的な対策を検討する必要がある。医療データの重要性を考慮すると、セキュアな開発プラクティスの採用とインシデント対応体制の整備が不可欠となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-2383, (参照 25-03-28).
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