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SECURITY

公開：2024-08-22

KeychainがDID/VC共創コンソーシアムに参画、本人確認技術の革新に向けて新たな一歩

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• KeychainがDID/VC共創コンソーシアムに参画
• 本人確認分科会の技術検討にも参加
• DID/VC技術を活用した新たな本人確認手法を目指す

KeychainのDID/VC共創コンソーシアム参画と本人確認分科会への技術検討参加

合同会社Keychainは2024年8月21日、三菱UFJ信託銀行が主催するDID/VC共創コンソーシアム（DVCC）への参画を発表した。DVCCは分散型ID（DID）とデジタル証明書（VC）を活用したビジネス共創および相互運用のルール整備を目的に2023年に設立された組織で、現在46社が参加している。Keychainは同時にDVCCの本人確認分科会における技術検討にも参画することを明らかにした。^[1]

本人確認分科会では、金融機関が実施した厳格な本人確認結果をDID/VC技術を用いて消費者に還元し、消費者自身の意思で管理・利用可能にすることを目指している。この取り組みにより、繰り返しの本人確認の手間を省きつつ、プライバシー保護と金融機関の厳格な本人確認結果の両立を実現することが期待されている。

Keychainは自己主権的なデジタルID（DID/SSI）、データ中心的セキュリティ、デジタル証明書（VC）、デジタル上での合意形成に関する技術開発で多くの実績を持つ。内閣官房のTrusted Web推進協議会への参加や、デジタル庁のTrusted Webユースケース公募プロジェクトでの技術提供、金融や医療ヘルスケア、IoT、電力分野での実証実験など、幅広い分野で活動している。

KeychainのDID/VC技術実績まとめ

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DID/VCについて

DID/VCとは、分散型識別子（Decentralized Identifier）とデジタル証明書（Verifiable Credential）の略称であり、デジタルアイデンティティと個人情報の管理に関する新しい技術標準を指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 個人や組織が自身のデータを自己管理可能
• 第三者機関に依存しない分散型の仕組み
• プライバシーを保護しつつ、信頼性の高い情報共有が可能

DID/VCは、Trusted WebやWeb3の概念と密接に関連しており、日本のDX推進において重要な役割を果たすと期待されている。金融機関による本人確認結果をDID/VC技術で消費者に還元することで、プライバシー保護と厳格な本人確認の両立が可能になり、より安全で便利なデジタルサービスの実現につながる可能性がある。

KeychainのDID/VC共創コンソーシアム参画に関する考察

KeychainのDID/VC共創コンソーシアム参画は、日本のデジタルアイデンティティ管理の発展に大きく寄与する可能性がある。Keychainが持つ自己主権的デジタルIDやデータセキュリティに関する技術知見は、本人確認分科会での議論を深化させ、より実用的なソリューションの創出につながるだろう。一方で、DID/VC技術の普及には、法規制との整合性や既存システムとの互換性など、解決すべき課題も多く存在する。

今後は、KeychainのDVCC参画を契機に、金融機関以外の業界でもDID/VC技術の活用が広がることが期待される。特に、医療やIoT分野でのKeychainの実績を活かし、セキュアなデータ共有や本人確認の仕組みが構築されれば、より安全で効率的なサービス提供が可能になるだろう。ただし、技術の社会実装には、一般ユーザーの理解促進や利用のしやすさの向上が不可欠であり、これらの課題にどう取り組むかが成功の鍵を握る。

KeychainのDVCC参画は、日本のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要な一歩となる可能性がある。今後は、技術開発だけでなく、ユースケースの創出や他業界との連携強化など、DID/VC技術の実用化に向けた取り組みがより一層活発化することが予想される。Keychainには、技術提供者としてだけでなく、業界全体のエコシステム構築をリードする役割も期待されるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Keychain、DID/VC共創コンソーシアムへ参画 | Keychain Pte.Ltd.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000021131.html, (参照 24-08-23).
2. デジタル庁. https://www.digital.go.jp/

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