セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-16

【CVE-2025-0257】HCL DevOps Deploy/HCL Launchに認証機能の欠落、不正アクセスのリスクが発生

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• HCL DevOps Deploy/HCL Launchの認証機能に脆弱性
• Agent Relayサービスの認証不備で不正アクセスのリスク
• 複数バージョンが影響を受け、対策が必要に

HCL DevOps Deploy/HCL Launchの認証機能に重大な脆弱性

HCL Softwareは2025年4月2日、同社のDevOps Deploy/HCL LaunchのAgent Relayサービスにおいて、重要な機能の認証が欠落している脆弱性を公開した。この脆弱性は【CVE-2025-0257】として識別されており、CVSSスコアは6.3（深刻度：中）と評価されている。^[1]

この脆弱性は、バージョン7.1から7.1.2.22、7.2から7.2.3.15、7.3から7.3.2.10、8.0から8.0.1.5、そして8.1から8.1.0.1に影響を及ぼすことが確認されている。Agent Relayサービスにおける認証機能の欠落により、他のサービスへの不正アクセスや機密データの漏洩につながる可能性が指摘されている。

CWE（Common Weakness Enumeration）では、この脆弱性はCWE-306として分類されており、重要な機能に対する認証の欠落という問題として認識されている。SSVCの評価では、自動化された攻撃の可能性は低いものの、技術的な影響は部分的であると判断されている。

HCL DevOps Deploy/HCL Launch脆弱性の詳細

脆弱性の詳細についてはこちら

認証機能の欠落について

認証機能の欠落とは、システムやアプリケーションにおいて、重要な機能やリソースにアクセスする際に必要な本人確認プロセスが適切に実装されていない状態のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザー認証なしでの重要機能へのアクセスが可能
• 権限チェックの不備による不正アクセスのリスク
• 機密データへの未認証アクセスの可能性

HCL DevOps Deploy/HCL LaunchのAgent Relayサービスでは、この認証機能の欠落により、他のサービスへの不正アクセスや機密データの露出のリスクが生じている。CWE-306として分類されるこの脆弱性は、DevOpsパイプラインのセキュリティに重大な影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が求められている。

HCL DevOps Deploy/HCL Launchの脆弱性に関する考察

この脆弱性の発見は、DevOpsツールチェーンにおけるセキュリティの重要性を改めて浮き彫りにしている。Agent Relayサービスは複数のコンポーネント間の通信を仲介する重要な役割を担っているため、認証機能の欠落は広範な影響を及ぼす可能性があるだろう。

今後は、マイクロサービスアーキテクチャの採用が進む中で、サービス間通信のセキュリティがより重要になることが予想される。特に認証と認可の実装において、ゼロトラストセキュリティの考え方を取り入れた設計が求められるだろう。

対策として、短期的にはパッチの適用が急務だが、長期的には継続的なセキュリティテストの実施や、セキュリティバイデザインの考え方の導入が重要である。DevOpsツールのセキュリティ強化は、開発効率と安全性の両立という観点で今後も重要な課題となるはずだ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-0257, (参照 25-04-16).
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