セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-16

【CVE-2025-30301】Adobe Framemakerに深刻な脆弱性、アプリケーションのクラッシュにつながる恐れ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Framemakerに深刻な脆弱性が発見
• NULL Pointerの参照により動作停止の可能性
• 2022.6以前のバージョンが対象

Adobe Framemaker 2022.6以前のバージョンにNULLポインタ参照の脆弱性

Adobeは2025年4月8日、Adobe Framemakerの複数のバージョンにNULLポインタ参照の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性は2020.8および2022.6以前のバージョンに影響を与えるもので、悪意のあるファイルを開くことでアプリケーションがクラッシュする可能性があるという。^[1]

この脆弱性はCVE-2025-30301として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはNULLポインタ参照（CWE-476）に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はローカルであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。

CVSSスコアは5.5（重要度：中）と評価されており、機密性や完全性への影響は見られないものの、可用性への影響が高いとされている。攻撃を成功させるにはユーザーの操作が必要だが、特権は不要とされている。

Adobe Framemaker脆弱性の詳細まとめ

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NULLポインタ参照について

NULLポインタ参照とは、プログラムが無効なメモリアドレスにアクセスしようとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• プログラムがNULLポインタを通じてメモリにアクセスを試みる
• アプリケーションのクラッシュやサービス拒否を引き起こす可能性
• メモリ管理の不備により発生する一般的な脆弱性

Adobe Framemakerで発見された脆弱性は、悪意のあるファイルを開くことでNULLポインタ参照が発生し、アプリケーションがクラッシュする可能性がある。攻撃者はこの脆弱性を悪用してサービス拒否攻撃を実行する可能性があるため、早急な対応が推奨される。

Adobe Framemakerの脆弱性に関する考察

今回発見された脆弱性は、ユーザーの操作を必要とする点で攻撃の難易度が比較的高いものの、一度攻撃が成功するとアプリケーションの停止を引き起こす可能性があるため無視できない問題である。特に企業環境でFramemakerを使用している場合、業務への影響が大きくなる可能性があるため、早急なバージョンアップが推奨される。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、メモリ管理に関するコードレビューやセキュリティテストの強化が求められる。特にNULLポインタの処理に関しては、入力値の検証やエラーハンドリングの改善など、より堅牢な実装が必要になるだろう。

また、この種の脆弱性は他のAdobe製品でも発見される可能性があり、包括的なセキュリティ対策が必要となる。開発プロセスにおいてセキュリティバイデザインの考え方を取り入れ、脆弱性の早期発見と修正に努めることが重要である。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30301, (参照 25-04-16).
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