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公開：2025-04-16

【CVE-2025-30464】macOSの境界外書き込み脆弱性を修正、システム異常終了やメモリ破損のリスクに対処

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• macOSの複数バージョンでメモリ破損の脆弱性を修正
• アプリによるシステム異常終了やカーネルメモリ破損の可能性
• macOS Ventura、Sequoia、Sonomaにセキュリティアップデート提供

macOSの境界外書き込みに関する脆弱性

Appleは2025年3月31日、macOSの複数バージョンに影響する境界外書き込みの脆弱性（CVE-2025-30464）を修正するセキュリティアップデートをリリースした。この脆弱性は境界チェック機能の改善により対処され、macOS Ventura 13.7.5、macOS Sequoia 15.4、macOS Sonoma 14.7.5で修正が実施された。^[1]

この脆弱性はCVSS v3.1で深刻度が7.8（High）と評価されており、ローカルでの攻撃が可能で特権は不要だが、ユーザーの操作が必要とされている。攻撃が成功した場合、システムの予期せぬ終了やカーネルメモリの破損につながる可能性があるため、早急な対応が推奨される。

米国サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁（CISA）は2025年4月3日にこの脆弱性の評価を更新し、SSVCフレームワークによる分析では自動化された攻撃の可能性は「なし」と判断されている。脆弱性の種類はCWE-787（境界外書き込み）に分類されており、技術的な影響は「total」と評価されている。

macOSセキュリティアップデートの詳細

境界外書き込みについて

境界外書き込みとは、プログラムが割り当てられたバッファやメモリ領域の範囲を超えてデータを書き込もうとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• メモリ破損やシステムクラッシュの原因となる重大な脆弱性
• バッファオーバーフローの一種で、意図しないコード実行の可能性がある
• 適切な境界チェックの実装により防止可能

境界外書き込みの脆弱性は、特にカーネルレベルで発生した場合、システム全体に深刻な影響を及ぼす可能性がある。今回のmacOSの脆弱性では、アプリケーションによる予期せぬシステム終了やカーネルメモリの破損といった重大な問題を引き起こす可能性があるため、修正パッチの適用が強く推奨されている。

macOSの境界外書き込み脆弱性に関する考察

今回の脆弱性対応におけるAppleの迅速な対応は評価に値するが、同様の脆弱性が今後も発見される可能性は否定できない。オペレーティングシステムの複雑化に伴い、メモリ管理に関する脆弱性のリスクは今後も継続的な課題となることが予想される。

境界チェック機能の改善は重要な対策だが、より根本的な解決策としてメモリセーフな言語やフレームワークの採用を検討する必要があるだろう。今後はAI技術を活用した脆弱性検出やコード解析の導入により、開発段階での早期発見と対策が期待される。

また、macOSのセキュリティアップデートの配信システムは効率的に機能しているが、ユーザーの更新忘れによるリスクは依然として存在する。自動更新機能のさらなる改善や、重要なセキュリティアップデートの適用状況を可視化する機能の追加が望まれる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30464, (参照 25-04-16).
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2. Apple. https://www.apple.com/jp/

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