【CVE-2025-32415】libxml2に新たな脆弱性、バッファアンダーリードの問題が発覚し早急な対応が必要に
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記事の要約
- libxml2の2.13.8以前と2.14.2以前のバージョンに脆弱性
- xmlSchemaIDCFillNodeTablesにバッファアンダーリードの問題
- 攻撃には特定の条件が必要で深刻度は低い
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libxml2の脆弱性に関する重要な警告
MITREは2025年4月17日、libxml2の複数のバージョンにおいてヒープベースのバッファアンダーリードの脆弱性を発見したことを発表した。この脆弱性は特定のIDコンストレインツを持つXMLスキーマに対してXMLドキュメントを検証する際、またはクラフトされたXMLスキーマを使用する際に発生する可能性が高いことが判明している。[1]
本脆弱性はxmlschemas.cファイル内のxmlSchemaIDCFillNodeTables関数で発生することが確認されており、影響を受けるバージョンは2.13.8より前のすべてのバージョンと2.14.0から2.14.2より前のバージョンとなっている。CVSSスコアは2.9(Low)と評価されており、攻撃の複雑さは高く、特権は不要とされている。
CISAによる評価では、この脆弱性の悪用は自動化が不可能であり、技術的な影響は部分的なものにとどまると判断されている。また攻撃には特定の条件が必要となるため、実際の被害発生のリスクは限定的であると考えられている。
libxml2の脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2025-32415 |
影響を受けるバージョン | 2.13.8より前、2.14.0から2.14.2より前 |
脆弱性の種類 | ヒープベースのバッファアンダーリード |
CVSSスコア | 2.9(Low) |
発見場所 | xmlschemas.cのxmlSchemaIDCFillNodeTables関数 |
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バッファアンダーリードについて
バッファアンダーリードとは、プログラムがメモリバッファの開始位置より前のデータを読み取ろうとする際に発生する脆弱性である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- メモリの割り当て範囲外のデータにアクセスすることによって発生する問題
- プログラムのクラッシュやメモリ破壊につながる可能性がある
- 攻撃者による不正なデータの読み取りに悪用される可能性がある
libxml2の脆弱性では、XMLスキーマの検証処理においてバッファアンダーリードが発生する可能性が確認されている。この問題は特定のIDコンストレインツを持つXMLスキーマでの検証時やクラフトされたXMLスキーマの使用時に発生するため、通常の使用状況では影響が限定的であると考えられている。
libxml2の脆弱性に関する考察
今回発見された脆弱性は、XMLスキーマを使用する多くのアプリケーションに影響を与える可能性があるものの、攻撃の複雑さが高く特定の条件が必要となることから、実際の被害発生リスクは限定的であると考えられる。しかしながら、libxml2は多くのシステムで使用されている重要なライブラリであるため、影響を受けるバージョンを使用しているユーザーは早急なアップデートが推奨されるだろう。
今後の課題として、XMLスキーマの検証処理におけるメモリ管理の厳密化や、バッファ操作時の境界チェックの強化が必要となってくる。これらの対策により、同様の脆弱性の発生を未然に防ぐことが可能となり、より安全なXML処理が実現できるようになるはずだ。
将来的には、静的解析ツールの活用やセキュリティテストの自動化により、このような脆弱性を早期に発見できる仕組みの構築が望まれる。XMLパーサーの安全性向上は、Webアプリケーションやシステム全体のセキュリティ強化につながることから、継続的な改善が重要である。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-32415」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-32415, (参照 25-04-25). 1174
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