【CVE-2025-29824】Windows Common Log File System Driverに権限昇格の脆弱性、広範なバージョンに影響
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記事の要約
- Windows Common Log File System Driverに権限昇格の脆弱性
- 認証済み攻撃者によるローカルでの権限昇格が可能
- Windows Server 2008からWindows 11まで広範な影響
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Windows Common Log File System Driverの権限昇格の脆弱性
MicrosoftはWindows Common Log File System Driverにおける権限昇格の脆弱性(CVE-2025-29824)を2025年4月8日に公開した。認証済み攻撃者がローカルで権限を昇格できる深刻な脆弱性であり、Use After Free(解放済みメモリの使用)の問題に起因している。[1]
この脆弱性はWindows 10 Version 1507からWindows Server 2025まで、32bit、x64、ARM64の各プラットフォームに影響を及ぼすことが判明した。CVSSスコアは7.8(High)であり、攻撃元区分はローカル、攻撃条件の複雑さは低く、特権レベルは低いと評価されている。
影響を受けるバージョンは、Windows 10の10.0.10240.0から最新版まで、Windows Serverの6.0.6003.0から最新版までと広範囲に及んでいる。exploitの信頼性は確認済みであり、修正は利用可能な状態となっているため、早急な対応が求められる状況だ。
影響を受けるバージョンまとめ
製品名 | 影響を受けるバージョン |
---|---|
Windows 10 | 10.0.17763.0-10.0.17763.7136 |
Windows 11 | 10.0.22621.0-10.0.22621.5189 |
Windows Server 2019 | 10.0.17763.0-10.0.17763.7136 |
Windows Server 2022 | 10.0.20348.0-10.0.20348.3454 |
Windows Server 2025 | 10.0.26100.0-10.0.26100.3775 |
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Use After Freeについて
Use After Freeとは、プログラムが解放済みのメモリ領域にアクセスしようとする脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 解放済みメモリへの不正アクセスによる権限昇格の可能性
- メモリ破壊やシステムクラッシュの原因となる重大な脆弱性
- 悪意のある攻撃者による任意のコード実行のリスク
Windows Common Log File System Driverの脆弱性では、このUse After Freeの問題により認証済み攻撃者がローカルで権限を昇格できる状態となっている。CVSSスコア7.8という高い深刻度評価からも、早急なパッチ適用による対策が必要不可欠だ。
Windows Common Log File System Driverの脆弱性に関する考察
この脆弱性が広範なWindowsバージョンに影響を及ぼしている点は、企業のセキュリティ管理者にとって大きな課題となるだろう。特にレガシーシステムを運用している組織では、パッチ適用の優先順位付けと計画的な展開が求められている。早急な対応が必要な一方で、システムの安定性も考慮に入れた慎重な対応が不可欠だ。
今後は同様の脆弱性を未然に防ぐため、Microsoftによるドライバーコードの品質管理プロセスの強化が期待される。特にメモリ管理に関する部分では、静的解析ツールの活用やコードレビューの徹底など、より厳密な検証プロセスの導入が望まれるだろう。
また、この種の脆弱性は発見から修正まで時間を要することが多いため、組織はゼロデイ攻撃対策も含めた多層防御の態勢を整える必要がある。Windows Defenderなどのセキュリティツールの活用や、最小権限の原則に基づくアクセス制御の実装が、リスク軽減の鍵となるだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-29824」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-29824, (参照 25-04-30). 6842
- Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
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