【CVE-2025-3889】WordPress Simple Shopping Cart 5.1.3以前に脆弱性、数量操作による価格改ざんの危険性が判明
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記事の要約
- WordPress Simple Shopping Cartに脆弱性が発見
- バージョン5.1.3以前で数量操作による価格改ざんが可能
- Manual Checkout時のみ攻撃が成立する仕様
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WordPress Simple Shopping Cart 5.1.3の脆弱性
Wordfenceは2025年5月1日、WordPress用プラグインのWordPress Simple Shopping Cartにおいて、バージョン5.1.3以前に深刻な脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は、process_payment_dataにおける未認証のユーザーによる数量操作を可能にするInsecure Direct Object Referenceの問題として報告されている。[1]
この脆弱性により、攻撃者は商品の数量を負の値に変更することで、注文の合計金額から商品価格を不正に減算することが可能となっている。攻撃の成立条件として、Manual Checkoutモードが有効になっている必要があり、PayPalやStripeでの決済時には負の数量が処理されないため影響を受けないことが確認されている。
CVSSスコアは5.3(MEDIUM)と評価されており、攻撃者は特別な認証を必要とせずにネットワーク経由で攻撃を実行できる。この脆弱性は認証バイパスによる権限昇格の問題として、CWE-639に分類されており、早急な対応が推奨されている。
WordPress Simple Shopping Cart脆弱性の影響範囲
項目 | 詳細 |
---|---|
影響を受けるバージョン | 5.1.3以前の全バージョン |
脆弱性の種類 | Insecure Direct Object Reference |
CVSSスコア | 5.3(MEDIUM) |
攻撃条件 | Manual Checkoutモードが有効 |
発見者 | Jack Taylor |
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Insecure Direct Object Referenceについて
Insecure Direct Object Reference(IDOR)とは、Webアプリケーションにおける認証や認可の不備により、本来アクセスできないはずのリソースに対して不正なアクセスを可能にしてしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- ユーザー入力値の検証が不十分な場合に発生する認可バイパスの脆弱性
- 攻撃者によるリソースの直接参照や操作を許してしまう深刻な問題
- 適切な認可チェックの実装により防止が可能
WordPress Simple Shopping Cartの事例では、process_payment_dataにおける数量パラメータの検証が不十分であることが問題となっている。このような脆弱性は、入力値の適切なバリデーションやアクセス制御の実装により防ぐことが可能であり、セキュアなアプリケーション開発において重要な要素となっている。
WordPress Simple Shopping Cart脆弱性に関する考察
WordPress Simple Shopping Cartの脆弱性は、ECサイトの基本的な機能である決済処理に関わる深刻な問題を提起している。特にManual Checkoutモードでの運用を行っているサイトでは、攻撃者による不正な価格操作のリスクに直面しており、早急なアップデートが必要となっている。セキュリティパッチの適用が遅れた場合、金銭的な被害が発生する可能性が非常に高い状況だ。
この脆弱性の特徴として、PayPalやStripeなどの主要な決済サービスでは影響を受けない点が挙げられる。これは決済サービス側での入力値検証が適切に機能している結果であり、セキュリティ対策における多層防御の重要性を示している。今後のECサイト開発において、決済処理の実装時には複数のチェック機構を設けることが望ましいだろう。
このインシデントを契機に、WordPressプラグインの開発者はユーザー入力値の検証をより厳密に行う必要性に迫られている。特に金銭に関わる処理を含むプラグインでは、入力値の検証や認可チェックの実装において、より慎重なアプローチが求められることになるだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-3889」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3889, (参照 25-05-09). 1944
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