フィリップ証券が名古屋証券取引所の取引資格を取得、公開引受業務の提供開始でTPM上場企業のステップアップ支援強化へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

フィリップ証券が名古屋証券取引所の取引資格を取得
名証上場企業向け公開引受業務の提供を開始
TOKYO PRO Marketからのステップアップ上場需要に対応

フィリップ証券の名古屋証券取引所取引資格取得と公開引受業務開始

フィリップ証券株式会社は2024年9月3日、株式会社名古屋証券取引所の取引資格取得の承認を受けたことを発表した。取引資格取得日は2024年9月5日を予定しており、これにより同社は東京証券取引所、大阪取引所、福岡証券取引所に加え、名古屋証券取引所での取引が可能となる。投資銀行業務と株式執行業務のさらなる拡充を目指す動きだ。^[1]

同時に、名古屋証券取引所が運営するプレミア市場・メイン市場・ネクスト市場へ上場を目指す企業向けに公開引受業務の提供を開始する。名古屋証券取引所単独上場企業は2024年9月3日時点で57社あり、全上場企業283社の20%を占めている。近年、一般市場を目指す企業やTOKYO PRO Marketからのステップアップ上場を目指す企業の注目度が高まっているという。

特にTOKYO PRO Marketからのステップアップ上場需要が急増している背景には、プロ向け市場で上場企業として必要な体制整備・強化を行い、業容拡大の基礎固めをした上で成長に向けた資金需要が高まったことがある。名古屋証券取引所では2020年以降、3社がTOKYO PRO Marketからステップアップ上場を果たしており、中京圏での業容拡大や個人投資家へのIR活動強化を考える企業にとって、新たな選択肢となるだろう。

フィリップ証券の名証取引資格取得と公開引受業務の概要

項目	詳細
取引資格取得日	2024年9月5日（予定）
対象市場	プレミア市場、メイン市場、ネクスト市場
名証単独上場企業数	57社（全上場企業283社の20%）
近年のステップアップ上場実績	2020年以降3社（TOKYO PRO Marketから）
公開引受業務の特徴	中京圏での業容拡大、個人投資家へのIR活動強化支援

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TOKYO PRO Marketについて

TOKYO PRO Marketとは、東京証券取引所が運営するプロ投資家向けの株式市場のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

上場基準が一般市場より緩和されている
上場企業として必要な体制整備・強化が可能
将来的な一般市場へのステップアップを見据えた位置づけ

TOKYO PRO Marketは、企業が上場企業としての経験を積みながら成長するための足がかりとなる市場だ。フィリップ証券の名古屋証券取引所取引資格取得により、TOKYO PRO Market上場企業が名古屋証券取引所へステップアップする際の支援体制が強化される。これにより、中京圏を中心とした企業の成長戦略に新たな選択肢が加わることが期待される。

フィリップ証券の名証取引資格取得に関する考察

フィリップ証券の名古屋証券取引所取引資格取得は、地方企業の資金調達手段の多様化に貢献する可能性がある。特に中京圏の企業にとっては、地元の証券取引所を通じた資金調達がより身近になり、成長戦略の選択肢が広がるだろう。一方で、名古屋証券取引所の規模が東京証券取引所に比べて小さいことから、十分な流動性の確保が課題となる可能性もある。

この課題に対しては、フィリップ証券が持つグローバルネットワークを活用し、海外投資家の関心を中京圏の企業に向けることで解決できるかもしれない。また、TOKYO PRO Marketからのステップアップ上場支援を強化することで、成長志向の高い企業を名古屋証券取引所に誘致し、市場の活性化につながる可能性もある。今後は、フィンテック技術を活用した新しい取引サービスの導入や、ESG投資に特化した上場支援など、より特色のある取り組みが期待される。

長期的には、フィリップ証券の取り組みが地方創生や地域経済の活性化にどのように貢献するかが注目される。中京圏の企業が資本市場を通じて成長し、雇用創出や技術革新を促進することで、地域全体の経済発展につながる可能性がある。フィリップ証券には、単なる取引仲介者としてだけでなく、地域経済のエコシステムを支える重要なプレイヤーとしての役割が期待されるだろう。