ソニーと放課後NPOアフタースクールが感動体験プログラムの評価結果を公開、非認知能力向上への効果を確認

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

感動体験プログラムの2023年度評価結果を公開
非認知能力向上への効果を3年間の分析で確認
全国30団体で単発プログラムを実施

ソニーと放課後NPOアフタースクールによる教育格差縮小の取り組み

ソニーグループ株式会社と特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールは、教育格差縮小に向けた「感動体験プログラム」の2023年度社会的インパクト評価結果を2024年9月12日に公開した。このプログラムは全国の小学生の居場所でSTEAM分野の多様なワークショップを提供し、子どもたちの創造性や好奇心などの非認知能力の向上をサポートしている。^[1]

2023年度は全国30団体で1日から2日間の「単発プログラム」を実施した。加えて子ども向けプログラムとスタッフ向け研修をセットにした約半年間の「長期プログラム」を2拠点で展開した。評価結果では両プログラムとも参加した子どものコンピテンシー指標を向上させ、非認知能力の向上に寄与していることが確認された。

3年間の総合評価では子どもへの安定した効果と再現性が確認された。さらに長期プログラム実施拠点の比較分析結果から、運営団体の組織体制の整備や組織ビジョンの浸透などの環境要因が、スタッフの子どもの主体的な学びへのサポートや体験活動継続への意欲向上に影響を与える可能性が示唆された。

感動体験プログラムの評価結果まとめ

	単発プログラム	長期プログラム
実施規模	全国30団体	2拠点
実施期間	1日～2日間	約半年間
主な効果	コンピテンシー指標の向上	継続的な非認知能力の向上
特徴	多様なワークショップの提供	子ども向けプログラムとスタッフ研修のセット

感動体験プログラム公式サイトはこちら

STEAMについて

STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術、リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の頭文字を組み合わせた教育アプローチのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

複数の分野を横断的に学ぶ統合的なアプローチ
創造性と批判的思考力の育成を重視
実践的な問題解決能力の向上を目指す

感動体験プログラムではSTEAM分野の多様なワークショップを提供することで、子どもたちの非認知能力の向上をサポートしている。このアプローチは従来の教科別学習とは異なり、実世界の問題に対する総合的な理解と解決能力を養うことを目的としており、急速に変化する現代社会に必要なスキルの育成に寄与している。

感動体験プログラムに関する考察

感動体験プログラムの最大の利点は、子どもたちに多様な体験機会を提供し、非認知能力の向上を科学的に検証している点にある。3年間の継続的な評価によって、プログラムの効果の安定性と再現性が確認されたことは、教育支援活動の質を保証する上で極めて重要だ。一方で、プログラムの全国展開に伴い、地域ごとの教育環境や文化の違いによる効果の差異が生じる可能性もある。

この課題に対しては、各地域の特性に合わせたプログラムのカスタマイズや、地域のリソースを活用した運営体制の構築が有効な解決策となるだろう。さらに、AIやVR技術を活用した新たな体験プログラムの開発も、子どもたちの興味関心を高め、より効果的な学習につながる可能性がある。今後は、テクノロジーの進化と教育学の知見を融合させた革新的なプログラム開発に期待が寄せられる。

長期的には、感動体験プログラムを通じて育成された非認知能力が、子どもたちの将来的な学業成績や社会性にどのような影響を与えるかを追跡調査することも重要だ。このような長期的な効果検証により、プログラムの社会的価値がより明確になり、教育格差の縮小に向けた取り組みのさらなる発展につながるだろう。今後、産学連携や政策立案者との協働を通じ、このプログラムの知見が教育システム全体の改善に活かされることを期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「子どもの教育格差縮小に向けた取り組み「感動体験プログラム」2023年度の社会的インパクト評価結果を報告 | 特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000050603.html, (参照 24-09-13).
Sony. https://www.sony.jp/

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