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KDDIが次世代AI研究の最前線「慶應AIセンター」に参画、自律型AIの開発で産学連携を強化

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • KDDIが次世代AIリーダー「慶應AIセンター」に参画
  • 産学連携で自律型次世代AI開発を目指す
  • マルチモーダル環境認識と行動選択技術を研究

KDDIが次世代AI研究の最前線「慶應AIセンター」に参画

KDDIは2024年9月24日、学校法人慶應義塾と研究メンバー企業が同日設立した「慶應AIセンター」に参画したことを発表した。本センターは慶應義塾大学とカーネギーメロン大学の学術連携に加え産業界のリーダーと連携し次世代AIの創造を目指す研究機関だ。KDDIは研究員を派遣し能動型マルチモーダル環境認識と適応的行動選択に関する研究を進める方針である。[1]

慶應AIセンターは大学や産業界の研究者学生を集め次世代AI技術の創造に貢献する共同研究機関として設立された。視覚・言語情報を扱うAIやロボット自律型AIによる人間との共生科学的発見のためのAIを中心に研究を行う。KDDIは本センターへの参画を通じ人とAIが共生する社会の実現に向け自律的に振る舞う次世代AIの開発に取り組む姿勢を示している。

KDDIが本センターで研究する技術は主にマルチモーダル環境認識技術と行動選択技術だ。デジタル空間のデータに加え実環境から取得される映像やセンシングデータAI自身が収集するデータを基に環境を高度に認識することを目指す。さらに他のAIとも連動して環境認識に基づいた適切なアクションを選択する技術の開発に取り組む方針である。

慶應AIセンター参画企業まとめ

企業名 業種
伊藤忠テクノソリューションズ ITサービス
三菱UFJフィナンシャル・グループ 金融
ソニーリサーチ エレクトロニクス研究開発
トヨタシステムズ ITサービス
KDDI 通信
日本電気(NEC) ITソリューション
ソフトバンク 通信
東京海上ホールディングス 保険
TOPPANホールディングス 印刷・情報

マルチモーダル環境認識技術について

マルチモーダル環境認識技術とは複数の感覚モダリティ(視覚聴覚触覚など)からの情報を統合して環境を認識する技術のことを指しており主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 複数のセンサーデータを統合して環境を理解
  • 人間の知覚に近い多角的な環境認識が可能
  • AIの判断精度と適応性の向上に貢献

KDDIが慶應AIセンターで研究するマルチモーダル環境認識技術は店舗などの実環境への応用が期待されている。例えば店舗内のカメラやAIロボットが収集した映像データやセンシングデータを活用しお客さまの行動や表情をデジタルツイン上に集約分析することで店舗スタッフへの的確なアドバイスやきめ細やかな顧客対応が可能になると考えられている。

慶應AIセンターへのKDDI参画に関する考察

KDDIの慶應AIセンターへの参画は通信事業者としての強みを活かしつつAI研究の最前線に立つ意義深い取り組みだ。特にマルチモーダル環境認識技術と行動選択技術の研究は5G・6G時代の高度な通信インフラを活用したAIサービスの基盤となる可能性が高い。一方で他の参画企業との協調と競争のバランスを取りながら研究成果を自社サービスにどう還元していくかが課題となるだろう。

今後起こりうる問題として研究成果の知的財産権の帰属や実用化に向けた開発リソースの確保などが挙げられる。これらの課題に対しては参画企業間で明確な契約を結び研究段階から実用化を見据えた役割分担を行うことが解決策となり得る。また大学との連携を活かし優秀な人材の確保育成にも注力し社内のAI開発体制を強化することも重要だ。

KDDIには本センターでの研究を通じて得られた知見を基に自社のAIプラットフォーム「WAKONX」の機能拡充や新たなAIサービスの開発につなげることが期待される。さらに長期的には自律型AIの社会実装に向けた倫理的法的課題への取り組みやAIと人間が共生する社会のあり方についての提言など社会的な貢献も求められるだろう。

参考サイト

  1. ^ KDDI. 「次世代のAIをリードする「慶應AIセンター」に参画 | KDDI News Room」. https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-260_3516.html, (参照 24-10-03).
  2. NEC. https://jpn.nec.com/

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