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公開：2024-10-26

富士山静岡空港が太陽光発電設備を導入、旅客ターミナルビルの電力37%を再生可能エネルギーへ移行

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 富士山静岡空港に太陽光発電設備を導入へ
• 旅客ターミナルビルの電力37%を再生可能エネルギーに
• 2025年6月から運転開始予定

富士山静岡空港の太陽光発電設備導入計画

鈴与商事株式会社と東急株式会社は、富士山静岡空港株式会社が管理・運営する富士山静岡空港に太陽光発電設備を導入することを2024年10月24日に発表した。この取り組みは空港の脱炭素化を目指すもので、オンサイトPPAモデルを採用し再生可能エネルギーの地産地消を実現する計画だ。^[1]

富士山静岡空港では2019年度からコンセッション方式での運営を開始し、照明のLED化や保安車両のEV化など脱炭素化への取り組みを進めてきた。今回の太陽光発電設備の導入により、旅客ターミナルビル全体で使用される電力の約37%を再生可能エネルギー由来の電力へ切り替えることが可能になるだろう。

国土交通省は各空港に対して、空港施設・空港車両のCO2削減の取り組みを推進するとともに、地域特性に応じた空港脱炭素化推進計画の策定・導入を求めている。富士山静岡空港の太陽光発電設備導入は、2050年カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩となる。

富士山静岡空港の太陽光発電設備概要

オンサイトPPAモデルについて

オンサイトPPAモデルとは、発電事業者が需要家の敷地内に太陽光発電設備を設置し所有・維持管理をした上で、発電した電気を需要家へ供給する仕組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 需要家の初期投資なしで再生可能エネルギーの導入が可能
• 発電設備の維持管理を発電事業者が担当
• 再生可能エネルギーの地産地消を実現

富士山静岡空港の太陽光発電設備導入では、鈴与商事と東急による事業SPCがオンサイトPPAモデルを採用することで、空港施設の初期投資負担を軽減しつつ再生可能エネルギーの導入を実現する。発電した電力は旅客ターミナルビルで使用され、年間約1,300,000kWhの発電量が見込まれている。

富士山静岡空港の脱炭素化計画に関する考察

富士山静岡空港における太陽光発電設備の導入は、空港施設の脱炭素化に向けた具体的な一歩として評価できる。特にオンサイトPPAモデルの採用により、初期投資の負担を抑えながら再生可能エネルギーの導入を実現できる点は、他の空港施設にとっても参考になるモデルケースとなるだろう。

一方で、太陽光発電は天候や時間帯による発電量の変動が避けられないため、安定した電力供給の確保が課題となる。蓄電池システムの導入や他の再生可能エネルギー源との組み合わせなど、より包括的なエネルギーマネジメントシステムの構築が今後の検討課題となるだろう。

空港施設の脱炭素化は、航空産業全体のサステナビリティ向上に不可欠な要素となっている。地域特性を活かした再生可能エネルギーの活用や、さらなる省エネ技術の導入など、継続的な取り組みの拡大が求められる。今後は水素燃料の活用や次世代モビリティの導入など、新たな技術との連携も期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「富士山静岡空港の脱炭素化に向けた太陽光発電設備の導入について | 鈴与株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000327.000075524.html, (参照 24-10-26).

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