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公開：2024-12-05

Green Carbonとジクシスがフィリピンでマングローブ植林事業を開始、カーボンクレジット創出による環境保全へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Green CarbonとジクシスがJCMを活用したマングローブ植林事業を開始
• フィリピン・ケソン州で最大5千ヘクタールの植林を計画
• フィリピン大学と連携し土壌特性や樹種の調査を実施

フィリピンでのマングローブ植林によるカーボンクレジット創出事業

Green Carbon株式会社とジクシス株式会社は、2国間クレジット制度を活用したマングローブ植林によるカーボンクレジット創出の事業化調査を2024年12月3日より開始した。Green Carbonは東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、フィリピン大学との共同研究や主要企業との連携により水田やバイオ炭、マングローブ植林などのプロジェクトを展開している。^[1]

ジクシスは国内外でLPガスの製造から消費に至るバリューチェーン全体で発生する温室効果ガスの削減に取り組んでおり、カーボンニュートラルLPGの普及・拡大を推進している。将来の温室効果ガス削減に向けた新たな枠組みや環境対策ニーズに対応するため、Green Carbonとの連携によるJCMクレジット創出・販売に向けた事前調査を開始することとなった。

本プロジェクトはフィリピン・ルソン島中部のケソン州を中心に、過去の伐採や自然災害で減少したマングローブ林に対して最大5千ヘクタールの植林・保全活動を行うものである。マングローブ由来のカーボンクレジットは単位面積当たりの二酸化炭素吸収量が高く、気候変動対策への貢献が期待されている。

マングローブ植林事業の概要

本プロジェクトに関する問い合わせはこちら

2国間クレジット制度（JCM）について

2国間クレジット制度とは、途上国への脱炭素技術の普及や対策実施を通じて実現した温室効果ガスの排出削減・吸収への貢献を定量的に評価する制度のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 途上国への優れた脱炭素技術の普及促進
• 温室効果ガス排出削減・吸収への貢献を定量評価
• 民間と国の連携による柔軟な実施体制

本プロジェクトでは、この制度を活用してフィリピンでのマングローブ植林によるカーボンクレジットの創出を目指している。フィリピン大学と連携した土壌特性や樹種の調査を通じて、効果的な植林活動の実現と日本・フィリピン間でのJCMクレジット取得の可能性を追求することが期待されている。

マングローブ植林プロジェクトに関する考察

本プロジェクトの特筆すべき点は、マングローブ植林による高効率な二酸化炭素吸収と多面的な環境保全効果の両立である。マングローブ林は単なる炭素吸収源としてだけでなく、生物多様性の保護や水質浄化、自然災害からの防護といった多様な生態系サービスを提供することが可能だ。

一方で、プロジェクトの成功には地域コミュニティとの協力や長期的なモニタリング体制の確立が不可欠となるだろう。特に植林後の維持管理や地域住民の生活との調和を図ることが重要な課題となる。適切な管理体制の構築と地域との連携強化が、プロジェクトの持続可能性を左右する鍵となるはずだ。

今後の展望として、本プロジェクトの成功事例を基に東南アジア全域での展開が期待される。マングローブ植林による環境保全とカーボンクレジット創出の両立は、気候変動対策における新たなモデルケースとなり得る。地域特性に応じた最適な実施手法の確立と、その知見の活用が重要となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Green Carbon株式会社は、ジクシス株式会社と2国間クレジット制度（JCM）を活用しフィリピンにてマングローブ植林によるカーボンクレジット創出に関わる事業化調査を開始 | Green Carbon株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000117956.html, (参照 24-12-05).

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