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公開：2024-12-17

TOPPANデジタルが画像の真正性確認実証を開始、平将明衆議院議員の公式サイトで電子透かしと来歴情報を活用した改ざん防止技術を検証

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• TOPPANデジタルが画像の真正性確認実証を開始
• 平将明衆議院議員の公式サイトで電子透かしを活用
• 画像の改ざん防止とフェイクニュース対策を目指す

TOPPANデジタルが開始した画像真正性確認の実証実験

TOPPANデジタルは画像データに出所や編集履歴などの来歴情報と電子透かしを埋め込み、画像の真正性を確認する実証を2024年10月11日より平将明衆議院議員の公式サイトで開始した。本実証では2022年2月に開発したメタバースにおけるアバター管理基盤「AVATECTR」の電子透かし付与機能を活用し、公式サイトの活動実績画像に対して信ぴょう性を証明する仕組みを導入している。^[1]

近年のAI技術の進歩や画像編集ソフトの発展により、フェイクニュースがもたらす影響は深刻化しており、特に政治分野での情報の真正性担保が重要な課題となっている。2024年2月のミュンヘン安全保障会議では選挙におけるAIの不正利用に対抗するための技術協定が発表され、世界的にも対策の必要性が認識されているのだ。

実証実験では、平将明衆議院議員の公式サイト上の顔写真等の人物情報が含まれる画像データにC2PA規格に準拠した来歴情報と電子透かしを埋め込み、画像の埋込精度を確認する。また画像が二次利用されたケースを想定した検証も行うことで、真正性確認の有用性を検証することになっている。

画像真正性確認実証実験の内容まとめ

C2PA規格について

C2PAとは、デジタルコンテンツの出所と信ぴょう性に対し、オープンスタンダードと技術仕様を策定する標準化団体のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• デジタルコンテンツの来歴情報を記録する標準規格
• 画像の編集履歴や出所を追跡可能
• コンテンツの真正性を確保する技術基盤

TOPPANデジタルが実施する実証実験では、C2PA規格に準拠した来歴情報を画像に埋め込むことで、情報の信頼性を確保している。この規格の採用により、画像が二次利用された場合でも改ざんの有無を確認することが可能になり、フェイクニュース対策としての有効性が期待されている。

画像の真正性確認技術に関する考察

画像データへの電子透かしと来歴情報の埋め込みは、デジタル時代における情報の信頼性確保において重要な役割を果たす可能性がある。特に政治分野では、フェイクニュースによる誤った情報の拡散が民主主義の健全な運営を脅かす要因となっており、TOPPANデジタルの取り組みは時宜を得た実証実験といえるだろう。

一方で、SNSでの画像圧縮による電子透かしの劣化やC2PA規格に準拠した来歴情報の欠落という技術的な課題も明らかになっている。これらの課題に対しては、SNSプラットフォームとの連携強化や、圧縮に強い新たな電子透かし技術の開発が必要となってくるはずだ。

2025年度内のコンテンツ対応版「AVATECTR」提供に向けて、技術的な改善と実用化が進められている。著名人のコンテンツ保護サービスの事業化も視野に入れており、デジタル社会における情報の真正性確保に向けた取り組みが本格化することになる。

参考サイト

1. ^ TOPPANホールディングス株式会社. 「TOPPANデジタル、デジタルコンテンツの真正性を証明する実証を実施 | TOPPANホールディングス株式会社」. https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/12/newsrelease241216_1.html, (参照 24-12-17).

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