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公開：2024-12-17

富士通がマルチAIエージェントセキュリティ技術を発表、複数のAIエージェントが協調して企業のセキュリティ対策を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 富士通がテクノロジー戦略とマルチAIエージェントを発表
• 複数のAIエージェントが協調して課題解決を推進
• 生成AIセキュリティ強化技術のトライアル提供を開始予定

富士通が発表した次世代マルチAIエージェント技術の詳細

富士通株式会社は2024年12月12日、AIエージェントの進化と複数のAIエージェントが協調するマルチAIエージェント技術を新たに発表した。マルチAIエージェント技術は、攻撃や防御に関するセキュリティに特化したスキルやナレッジを持つ複数のAIエージェントを連携させることで、企業や公共団体のITシステムにおける新たな脅威へのプロアクティブなセキュリティ対策を支援する技術となっている。^[1]

マルチAIエージェント技術は、組織や拠点をまたぐ複数のAIエージェントを透過的に連携できるマルチAIエージェント連携技術と、プロアクティブなセキュリティ対策に必要なAIエージェントを実現するセキュリティAIエージェント技術、生成AIのセキュリティ耐性について自動で網羅性高く確認を行い攻撃を自動的に防御・緩和する生成AIセキュリティ強化技術で構成されている。富士通はCohere Inc.とのパートナーシップを通じて2024年12月より技術実証を開始する予定だ。

さらに富士通は、マルチAIエージェント連携技術の一部をオープンソースのAIエージェント基盤であるOpenHandsから2025年1月に公開し、2025年3月より、セキュリティAIエージェント技術と生成AIセキュリティ強化技術を含むマルチAIエージェントセキュリティ技術のトライアル提供を開始する計画を立てている。セキュリティの専門家ではないITシステム管理者や運用担当者がプロアクティブなセキュリティ対策を実現できるようになるだろう。

マルチAIエージェント技術の機能まとめ

プロアクティブなセキュリティ対策について

プロアクティブなセキュリティ対策とは、脅威や攻撃が実際に発生する前に、予防的に対策を講じるアプローチのことを指している。以下のような特徴を持つ手法だ。

• 潜在的な脆弱性を事前に特定し対処
• AIによる自動的な脅威検知と防御
• 継続的なセキュリティ評価と改善

富士通のマルチAIエージェントセキュリティ技術では、攻撃AIエージェントと防御AIエージェントが連携することで、新たな脅威に対して自動的に対策を図ることが可能になっている。複数のAIエージェントが協調してセキュリティ対策を行うことで、従来のリアクティブな対応から、より効果的なプロアクティブな防御体制を実現できるようになるだろう。

マルチAIエージェントセキュリティ技術に関する考察

富士通のマルチAIエージェントセキュリティ技術は、複数のAIエージェントが連携して自律的にセキュリティ対策を行える画期的な技術として評価できる。特に、組織や拠点をまたいだAIエージェントの透過的な連携を実現した点は、企業のセキュリティ体制を大きく変革する可能性を秘めている。

一方で、AIエージェント間の連携における情報の取り扱いやプライバシー保護、さらにはAIエージェント自体のセキュリティ確保が新たな課題として浮上する可能性がある。この課題に対しては、AIエージェント間の通信の暗号化やアクセス制御の強化、定期的なセキュリティ監査の実施などが有効な対策として考えられるだろう。

今後は、セキュリティ分野に限らず、さまざまな業務領域でマルチAIエージェント技術の活用が期待される。特に、クロスインダストリー領域での活用は、産業競争力の強化やレジリエンスの向上につながる可能性を持っている。マルチAIエージェント技術の進化により、より安全で効率的なデジタル社会の実現が加速するだろう。

参考サイト

1. ^ FUJITSU. 「世界初、脆弱性や新たな脅威への事前対策を支援するマルチAIエージェントセキュリティ技術を開発 : 富士通」. https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/12/12.html, (参照 24-12-17).

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