ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2024-12-19

Fireblocksが日本オフィスを開設、金融庁認定ウォレットプロバイダーとして国内デジタル資産市場に本格参入

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Fireblocksが日本オフィスを開設し、デジタル資産インフラを提供
• 金融庁認定のウォレットプロバイダーとして日本市場に参入
• Startale Labs、Oasisなどの大手企業と戦略的提携を推進

Fireblocksの日本市場進出とデジタル資産インフラの展開

デジタル資産インフラストラクチャプロバイダーのFireblocksは、2024年12月16日に東京に地域オフィスを設立し、アジア太平洋地域での影響力を強化した。金融庁に認定されたコールドウォレットプロバイダーの1つとして、マルチパーティ計算およびハードウェアセキュリティモジュールソリューションを提供することで、日本企業向けのデジタル資産管理を本格的に開始している。^[1]

日本の暗号資産市場は2024年から2032年までに54％の成長が見込まれており、Fireblocksはこの成長市場での展開を加速させるため、最高クラスの営業や専門サービス、製品チームの採用を進めている。2025年にはスタッフの増員を予定しており、日本市場向けにサービスを調整する取り組みをさらに強化するだろう。

Fireblocksは日本進出に合わせて、Web3インフラストラクチャ開発企業Startale LabsやWeb3ゲームプラットフォームOasysなど、大手企業との戦略的提携を推進している。日本の技術革新の伝統を活かし、ブロックチェーン技術の可能性を安全かつスケーラブルに提供することで、デジタル資産管理の新たな基準を確立する方針だ。

Fireblocksの日本展開まとめ

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マルチパーティ計算について

マルチパーティ計算（MPC）とは、複数の参加者が共同で計算を行うことができる暗号技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• データの機密性を保持したまま共同計算が可能
• 秘密鍵を分散管理することでセキュリティを強化
• 単一障害点をなくし、デジタル資産の安全性を向上

Fireblocksが提供するMPCソリューションは、金融庁から認定を受けたコールドウォレットプロバイダーとしての信頼性を持つ。デジタル資産の安全な保管と移転を実現する技術基盤として、機関投資家向けブロックチェーン導入の成長を支えている。

Fireblocksの日本進出に関する考察

Fireblocksが日本市場に参入することは、国内のデジタル資産インフラの発展において重要な意味を持つ。金融庁の認定を受けたウォレットプロバイダーとしての立場は、機関投資家の信頼を獲得し、市場の健全な成長を促進する可能性が高いだろう。日本の暗号資産市場の54％成長予測は、デジタル資産管理の需要拡大を示している。

一方で、日本特有の規制環境や企業文化への適応が課題となる可能性がある。現地チームの採用とバイリンガル対応の強化は、これらの課題に対する積極的な取り組みを示している。Fireblocksの技術力と日本企業の品質へのこだわりが融合することで、より安全で使いやすいデジタル資産インフラが実現するだろう。

長期的には、Startale LabsやOasysとの戦略的提携を通じて、Web3エコシステムの発展に貢献することが期待される。日本のブロックチェーン技術導入を加速させるためには、継続的なローカライゼーションと技術革新の両立が重要である。Fireblocksには、グローバルな経験を活かしつつ、日本市場特有のニーズに応える柔軟性が求められるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Fireblocks、数少ない金融庁認定ウォレットプロバイダーの1つとして、デジタル資産の普及発展に向け日本オフィスを開設 | Fireblocks Inc.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000154428.html, (参照 24-12-19).
2. 金融庁. https://www.fsa.go.jp/

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