ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2025-01-13

ELSOUL LABOとValidators DAOがSolana ERPCのプロキシをPingoraベースに刷新し性能が3倍に向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Solana ERPCのPingoraベースプロキシ実装で3倍の性能向上
• 世界300以上のエッジサーバーで低遅延接続を実現
• 高負荷時のトランザクション成功率が大幅に向上

Solana ERPCのプロキシシステム刷新による性能向上

ELSOUL LABO B.V.とValidators DAOは、Solana ERPCのプロキシシステムをNginxベースからRust製の高性能ネットワークシステムフレームワークPingoraベースに換装する実装実験を2025年1月10日に実施した。実験の結果、ピーク時に3倍を超える性能改善を達成し、マルチコンテナアプリケーションの設定が容易になっている。^[1]

世界中に配置された300以上のエッジサーバーを活用するグローバルプロキシを提供することで、ユーザーがアクセスするたびに最短距離のサーバーを自動で選択し、常に低遅延で安定した接続を実現することが可能になった。特にアクセスが集中するピーク時に従来比で3倍を超える性能向上が確認されている。

プロキシの性能改善はユーザー体験に直結し、アクセスの増加やノードへの負荷が高まる状況下でも、Pingoraを活用することで安定した低レイテンシを提供できることが判明した。今後は本番環境での導入を順次進め、さらなる速度と安定性を提供していく予定である。

Solana ERPCの性能改善まとめ

ERPC公式サイトはこちら

Pingoraについて

Pingoraとは、Cloudflare社が開発するRust製の高速かつ信頼性の高いプログラマブルなネットワークシステムを構築するためのオープンソースフレームワークのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• HTTP/1とHTTP/2のネイティブ対応により高速な通信を実現
• TLSやgRPC、WebSocketのプロキシにも対応し拡張性が高い
• Graceful Reloadによりノーダウンタイムを実現

Pingoraは4,000万リクエスト/秒という膨大なインターネットリクエストをリアルタイムで処理できる高性能なフレームワークとなっている。Async Rustによる高速性と信頼性を備え、カスタマイズ可能なロードバランシングとフェイルオーバー機能を提供することで、大規模システムの安定運用を実現している。

Solana ERPCのPingora導入に関する考察

Solana ERPCがPingoraを導入したことで、DeFiトレードやNFTミントなどのブロックチェーン取引における信頼性が大幅に向上することが期待できる。特にアクセスが集中する時間帯でも安定した性能を発揮できることから、ユーザーの取引機会損失を最小限に抑えることが可能になるだろう。

ただし、今後のブロックチェーン技術の進化に伴い、さらなる処理性能の向上が求められる可能性が高く、継続的な最適化が必要となってくる。Pingoraの性能を最大限に引き出すためには、エッジサーバーの適切な配置やルーティングの最適化など、インフラ面での課題解決も重要になってくるだろう。

また、セキュリティ面での配慮も欠かせない要素となってくる。高速な処理と安全性の両立が求められる中、Pingoraの持つ柔軟なカスタマイズ性を活かした独自のセキュリティ機能の実装も検討していく必要があるだろう。常に進化し続けるブロックチェーン技術の最前線で、さらなる技術革新に期待が集まる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Solana ERPC、Rust 製・低レイテンシネットワークシステム実装実験で3倍超の性能を達成 | ELSOUL LABO B.V.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000105962.html, (参照 25-01-13).

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