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【CVE-2024-11364】Rockwell Automation Arena®に未初期化変数の脆弱性、任意のコード実行が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Arena®の全バージョンに未初期化変数の脆弱性
  • 悪意のあるDOEファイルで任意のコード実行が可能
  • 正規ユーザーによる悪意のあるコード実行が必要

Rockwell Automation Arena®の未初期化変数の脆弱性

Rockwell Automationは2024年12月19日、シミュレーションソフトウェアArena®において未初期化変数のコード実行に関する脆弱性【CVE-2024-11364】を発表した。この脆弱性は32ビット版のArena®バージョン16.20.06以前の全てのバージョンに影響を与えており、悪意のあるDOEファイルを通じて未初期化の変数にアクセスされる可能性がある。[1]

この脆弱性のCVSSスコアは8.5(重要度:高)と評価されており、攻撃者は正規ユーザーによる悪意のあるコードの実行を介して任意のコードを実行できる可能性がある。脆弱性の特徴として、攻撃には正規ユーザーの関与が必要であるが、特権レベルは不要とされている。

SSVCの評価によると、この脆弱性は現時点で自動化された攻撃は確認されておらず、技術的な影響は全体的なものとされている。Rockwell Automationは脆弱性の詳細情報をセキュリティアドバイザリとして公開しており、ユーザーに対して注意を呼びかけている。

Arena®の脆弱性情報まとめ

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-11364
影響を受けるバージョン Arena® 16.20.06以前の全バージョン(32ビット)
CVSSスコア 8.5(高)
必要条件 正規ユーザーによる悪意のあるコードの実行
公開日 2024年12月19日
セキュリティアドバイザリの詳細はこちら

未初期化変数について

未初期化変数とは、プログラム内で宣言されたが初期値が設定されていない変数のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 変数の値が不定であり予測不可能な動作を引き起こす可能性
  • メモリ内の残存データが参照される可能性
  • セキュリティ上の脆弱性につながる危険性

未初期化変数の脆弱性は、Arena®のようなシミュレーションソフトウェアにおいて特に重要な問題となっている。攻撃者は未初期化変数を悪用してメモリ内の機密データにアクセスしたり、任意のコードを実行したりする可能性があり、システムのセキュリティを著しく損なう可能性がある。

Arena®の脆弱性に関する考察

Arena®の未初期化変数の脆弱性は、正規ユーザーの関与が必要という点で直接的な攻撃リスクは限定的である。しかし、ソーシャルエンジニアリングなどの手法と組み合わせることで、正規ユーザーを介した攻撃が成功する可能性が十分にあるため、運用面での対策が重要になってくるだろう。

今後は、未初期化変数に関する静的解析ツールの導入やコードレビューの強化など、開発プロセスの改善が必要になってくる。特に、シミュレーションソフトウェアは産業用途で広く使用されているため、セキュリティバイデザインの考え方を取り入れた開発体制の構築が求められるはずだ。

また、Arena®の脆弱性対策として、ユーザー教育やセキュリティガイドラインの整備も重要な課題となる。DOEファイルの取り扱いに関する明確なルール作りや、定期的なセキュリティ研修の実施など、組織全体でのセキュリティ意識の向上が必要になってくるだろう。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-11364 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-11364, (参照 25-01-23).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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