セキュリティ

SECURITY

公開：2025-01-25

【CVE-2024-57770】JFinalOAでSQLインジェクションの脆弱性が発見、v2025.01.01で対策済み

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• JFinalOAにSQLインジェクションの脆弱性が発見
• v2025.01.01より前のバージョンが対象
• CVSSスコア8.8のHigh深刻度に分類

JFinalOAのSQLインジェクション脆弱性

オープンソースのプロジェクト管理システムJFinalOAにおいて、SQLインジェクションの脆弱性【CVE-2024-57770】が2025年1月16日に公開された。この脆弱性はv2025.01.01より前のバージョンに存在し、apply/save#oaContractApply.idのコンポーネントを介して攻撃が可能となっている。^[1]

MITREによって公開されたこの脆弱性情報は、CVSSバージョン3.1で評価が行われ、基本スコアは8.8でHigh（高）の深刻度に分類されている。攻撃には特権が必要だがユーザーの操作は不要とされており、機密性や整合性、可用性への影響が高いと評価されているのだ。

さらにCISA-ADPによる追加の分析では、この脆弱性は自動化された攻撃が可能であることが指摘されている。CWE-89（SQLインジェクション）に分類されるこの脆弱性は、特別な要素が適切に無害化されていないことが原因で発生している。

SQLインジェクション脆弱性の詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのセキュリティ上の脆弱性を悪用し、データベースに不正なSQLコマンドを実行させる攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する深刻な脆弱性
• データベースの改ざんや情報漏洩のリスクが高い
• 適切な入力値のサニタイズによって防止可能

JFinalOAで発見された脆弱性は、特権を持つ攻撃者がapply/save#oaContractApply.idコンポーネントを介してSQLインジェクション攻撃を実行できる状態にある。CVSSスコア8.8のHigh評価は、この脆弱性が重大な情報セキュリティリスクをもたらす可能性を示している。

JFinalOAの脆弱性対応に関する考察

JFinalOAの脆弱性対応における最も重要な点は、v2025.01.01以降のバージョンでSQLインジェクション対策が実装されたことである。この対応は適切なタイミングで行われており、脆弱性情報の公開と修正版のリリースが同時期に行われたことで、ユーザーの混乱を最小限に抑えることができただろう。

一方で今後の課題として、特権を持つユーザーによる攻撃を想定したセキュリティ設計の見直しが必要となるかもしれない。特権ユーザーの操作に対しても適切な入力値のバリデーションを実装し、より堅牢なセキュリティ対策を講じることで、類似の脆弱性の発生を防ぐことができるだろう。

また、自動化された攻撃が可能という指摘は、この脆弱性の危険性を示す重要な要素となっている。今後はセキュリティテストの強化や定期的な脆弱性診断の実施など、より包括的なセキュリティ対策の導入が期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-57770 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-57770, (参照 25-01-25).

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