セキュリティ

SECURITY

公開：2025-01-25

【CVE-2025-0221】IOBit Protected Folder 1.3.0以前にNULLポインタ参照の脆弱性、サービス拒否攻撃のリスクが明らかに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• IOBit Protected Folder 1.3.0以前のバージョンで脆弱性を確認
• pffilter.sysのIOCTL処理でNULLポインタ参照の問題を発見
• ローカルからの攻撃で可用性に深刻な影響のおそれ

IOBit Protected Folder 1.3.0の重大な脆弱性

セキュリティ研究者は2025年1月5日、IOBit Protected Folderのバージョン1.3.0以前に深刻な脆弱性が存在することを公表した。pffilter.sysライブラリのIOCTLハンドラー機能において、0x22200cの処理でNULLポインタ参照の脆弱性が確認されており、悪用された場合にはサービス拒否攻撃につながる可能性が指摘されている。^[1]

この脆弱性はCVSS 4.0でスコア6.8（中程度）と評価されており、ローカルからの攻撃で特権昇格なしに可用性に影響を与える可能性がある。開発元のIOBitに対して事前に脆弱性情報が開示されていたものの、現時点で対応や回答は行われていない状況が続いている。

脆弱性情報はVulDBのデータベースに登録され【CVE-2025-0221】として識別されている。CWEによる分類ではNULLポインタ参照（CWE-476）とサービス拒否（CWE-404）の2つのカテゴリに分類されており、攻撃コードが公開されている点からも早急な対策が必要とされている。

IOBit Protected Folderの脆弱性情報まとめ

NULLポインタ参照について

NULLポインタ参照とは、プログラムが無効なメモリアドレスにアクセスしようとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• メモリ管理の不備によりプログラムがクラッシュする可能性
• サービス拒否攻撃に悪用されるリスクが高い
• 適切なエラー処理の実装で防止が可能

IOBit Protected Folderで発見された脆弱性は、pffilter.sysのIOCTLハンドラーにおけるNULLポインタ参照の問題である。この種の脆弱性は適切なメモリ管理とエラー処理の実装によって防ぐことが可能だが、現状では対策パッチが提供されていない状況が続いている。

IOBit Protected Folderの脆弱性に関する考察

IOBit Protected Folderの脆弱性は、ローカル環境での攻撃を必要とする点で攻撃難度は比較的高いと評価できる。しかしながら開発元からの対応が得られていない状況は、ユーザーのセキュリティリスクを高める要因となっており、早急な脆弱性パッチの提供が望まれる。

今後の課題として、セキュアコーディングガイドラインの徹底やコードレビューの強化が必要となるだろう。特にドライバレベルでの入力値検証やエラー処理の実装は、システムの安定性と信頼性を確保する上で重要な要素となる。

将来的には、自動化されたセキュリティテストの導入やコードスキャンツールの活用が推奨される。また、脆弱性情報の適切な開示と迅速な対応体制の構築も、製品の信頼性向上には不可欠な要素となるはずだ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2025-0221 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-0221, (参照 25-01-25).

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