企業のサステナビリティ活動における発信方法の実態調査、効果的な情報発信が課題に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

サステナビリティ活動の理解度は約8割が理解している状態
発信方法はWebサイトが51.3%で最多、社内報が40.9%で続く
約6割が発信サポートを外部に依頼している現状

企業のサステナビリティ活動の実態と発信における課題

株式会社パイプラインは、サステナビリティ活動をしている企業の経営者やサステナビリティ担当者などを対象に、企業のサステナビリティ活動に関する調査を2025年1月17日から20日にかけて実施した。調査結果から、CO2排出量の削減が48.4%と最も多く、廃棄物削減とリサイクルの推進が45.6%、再生可能エネルギーの利用促進が42.1%となっている。^[1]

サステナビリティ活動の発信方法については、Webサイトが51.3%で最も高い割合を示し、社内報が40.9%、統合報告書・サステナビリティレポートが35.6%と続いている。発信における課題として、成果を数値で示すことの難しさが32.2%、コストの問題が30.2%、担当できる人材の不足が29.5%となっている。

社内への発信については、部門間での温度差が35.2%と最も高く、活動の重要性が伝わらないことが28.9%、従業員の興味をひくことの難しさが27.1%という結果になっている。従業員の理解度については約8割が理解していると回答しているものの、理解促進のための取り組みとして社内研修の実施が42.2%、社内報での発信が40.5%となっている。

サステナビリティ活動の現状まとめ

項目	詳細
調査期間	2025年1月17日～2025年1月20日
調査対象	サステナビリティ活動をしている企業の経営者・担当者
主な活動内容	CO2排出量の削減（48.4%）、廃棄物削減とリサイクル（45.6%）
発信方法	Webサイト（51.3%）、社内報（40.9%）
主な課題	成果の数値化（32.2%）、コスト（30.2%）、人材不足（29.5%）

サステナビリティレポートについて

サステナビリティレポートとは、企業の環境・社会・ガバナンスに関する取り組みを報告する文書のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

環境負荷低減や社会貢献活動の実績を具体的に開示
ステークホルダーとのコミュニケーションツールとして機能
ESG投資の判断材料として活用される

企業のサステナビリティ活動の発信において、統合報告書・サステナビリティレポートは35.6%の企業が活用している重要なツールとなっている。作成の難しさは社外発信における最大の課題として35.4%の企業が挙げており、専門的な知識やスキルを必要とする分野であることが明確になっている。

サステナビリティ活動の発信に関する考察

サステナビリティ活動の発信における最大の課題は、成果の数値化の難しさと専門人材の不足にある。具体的な数値目標や実績を示すことは、活動の効果を可視化する上で重要だが、環境や社会への貢献を定量的に評価することには技術的な困難が伴うことが浮き彫りになっている。

社内への発信については、部門間の温度差や従業員の関心度の向上が大きな課題となっている。社内研修や社内報での情報発信を通じた理解促進が進められているが、より効果的なコミュニケーション方法の確立が求められているのが現状だ。

約6割の企業が外部サポートを活用している状況は、サステナビリティ活動の専門性の高さを示している。今後は、統合報告書やサステナビリティレポートの作成支援など、より専門的なサービスの需要が高まることが予想される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「【社内のサステナビリティ活動、熟知している割合は2割にとどまる…】活動発信の課題第1位は「成果の数値化」。社内外に届くレポートを作成するために必要なサポートとは | 株式会社パイプラインのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000014135.html, (参照 25-01-29).

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