AI

エーアイ

公開：2025-03-28

近畿日本鉄道がAI画像解析による踏切道歩行者見守りシステムの実証実験を開始、安全性向上への取り組みが本格化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 丸紅ネットワークソリューションズが近鉄の踏切道実証実験に参加
• AIが踏切内の歩行者を検知し列車に異常を通知
• 2025年4月1日から奈良線と京都線の2カ所で開始

近鉄の踏切道歩行者見守りシステムの実証実験開始

丸紅ネットワークソリューションズは、近畿日本鉄道が2025年4月1日から実施する踏切道歩行者見守りシステムの実証実験に参加することを発表した。実証実験は奈良線の瓢箪山第2号踏切道と京都線の山田川駅構内踏切の2カ所で実施され、AIによる画像解析技術を活用して踏切内の安全性を向上させる取り組みとなっている。^[1]

このシステムは踏切道に設置されたカメラの映像をAIが解析し、列車接近時に踏切内に取り残された人を検知した場合、押ボタン式踏切支障報知装置または非常通報装置を自動的に作動させる仕組みとなっている。列車や関係部署への迅速な通知により、踏切事故の未然防止と安全性の向上が期待されるだろう。

実証実験では主に2つの重要な検証が行われる予定だ。1つ目は列車接近時における踏切内の人物検知に関するAIの精度検証であり、2つ目は既設の押ボタン式踏切支障報知装置や非常通報装置との連携検証となっている。本格導入を見据えた実用性の高い実証実験となるはずである。

踏切道歩行者見守りシステムの実証実験概要

踏切支障報知装置について

踏切支障報知装置とは、踏切道内で異常が発生した際に緊急停止信号を発信する安全装置のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 踏切内の異常を列車に迅速に通知可能
• 押ボタン式で簡単に操作が可能
• 事故防止のための重要な安全装置

近畿日本鉄道では現在、押ボタン式踏切支障報知装置を導入している。このたびのAI画像解析システムとの連携により、人による操作を待たずに自動で異常を通知できるようになることで、踏切の安全性がさらに向上することが期待されている。

AIによる踏切安全システムに関する考察

AIによる踏切監視システムの導入は、人手による監視の限界を補完し、24時間365日の安全確保を実現する画期的な取り組みといえる。特に列車接近時の自動検知機能は、人的ミスや対応の遅れを防ぐ効果が期待でき、踏切事故の削減に大きく貢献する可能性を秘めているだろう。

一方で、AI画像解析の精度向上や誤検知への対策が今後の課題として浮上する可能性がある。悪天候時や夜間の検知精度、複数人が同時に存在する場合の判定など、様々な状況下での安定した動作の検証が必要となるはずだ。

将来的には、AIによる異常検知機能に加えて、踏切内の混雑状況の把握や、列車運行情報との連携による効率的な踏切制御など、さらなる機能拡張が期待される。鉄道の安全性向上に向けた技術革新の一つとして、本システムの実証実験から得られる知見は非常に重要である。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「踏切道歩行者見守りシステムの実証実験開始 | 丸紅ネットワークソリューションズ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000053946.html, (参照 25-03-28).
2163

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「AI」に関するコラム一覧「AI」に関するニュース一覧