富士通のFujitsu Core Banking xBankがソニー銀行で稼働開始、クラウドネイティブな次世代バンキングシステムを実現
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記事の要約
- 富士通がxBankを採用したソニー銀行の新システムが稼働開始
- クラウドネイティブな次世代デジタルバンキングシステムを実現
- マイクロサービス化により新サービスの迅速な提供が可能に
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富士通のxBankを採用したソニー銀行の新勘定系システムが稼働開始
富士通株式会社は2025年5月7日、同社の勘定系ソリューション「Fujitsu Core Banking xBank」を採用したソニー銀行株式会社の新勘定系システムが5月6日より稼働を開始したことを発表した。次世代デジタルバンキングシステムは、ソニー銀行の商品・サービスをマイクロサービス化して実装しており、新商品・サービスの迅速な提供や既存機能の柔軟な改良を実現している。[1]
次世代デジタルバンキングシステムは、富士通の技術とAmazon Web Servicesの240を超えるサービス群を活用してAWS上に構築されたクラウドネイティブなシステムとなっている。勘定系システムにおけるマイクロサービスアーキテクチャ適用のデメリットを克服しながら、勘定系業務アプリケーションのプログラム資産規模を従来の40%に削減することに成功した。
外部サービスとの連携を容易にするため、BFFや外部APIを活用した構成を採用しており、フロントチャネルの追加や外部接続先の追加が容易になっている。先行してクラウド化を進めてきた周辺システムと合わせて、勘定系を含めたほぼすべてのシステムのクラウド化が実現した。
次世代デジタルバンキングシステムの特長まとめ
アプリケーション構造 | マイクロサービス | 外部連携 | |
---|---|---|---|
主な特徴 | クラウドネイティブ設計 | ACID特性の保証 | BFFとAPI活用 |
実現した効果 | スケーラビリティ確保 | 資産規模40%削減 | 接続先追加の容易化 |
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ACID特性について
ACID特性とは、トランザクションの信頼性と整合性を保証するために不可欠な4つの特性の総称であり、金融システムにおいて重要な要素となっている。以下のような特徴を持つ。
- Atomicity(原子性):処理が完全に実行されるか全く実行されないかを保証
- Consistency(一貫性):データの整合性を維持
- Isolation(独立性):複数の処理が互いに干渉しない
次世代デジタルバンキングシステムでは、ACID特性を適切に実装することで、マイクロサービスアーキテクチャでありながら勘定系システムに必要な信頼性を確保している。普通預金から定期預金への振替など、データの一貫性保証が必要な処理において、同期性を担保する富士通独自の実装方法が採用されている。
次世代デジタルバンキングシステムに関する考察
ソニー銀行の次世代デジタルバンキングシステムは、従来の勘定系システムを単純にクラウド化するのではなく、完全なクラウドネイティブアプリケーションとして再構築した点が画期的である。マイクロサービス化により新サービスの迅速な提供が可能になり、金融業界におけるデジタル化の加速に対応できる柔軟性を獲得している。
一方で、クラウドネイティブな勘定系システムの運用には、従来とは異なるスキルセットや運用体制が必要となるため、人材育成や体制整備が新たな課題となる可能性がある。また、マイクロサービス間の整合性維持やトランザクション管理など、分散システム特有の課題への継続的な対応が求められるだろう。
今後は、APIを活用した他社サービスとの連携拡大や、データ分析基盤との統合による新たな金融サービスの創出が期待される。クラウドネイティブ化により獲得した俊敏性を活かし、顧客ニーズの変化に迅速に対応できるサービス展開が可能になるはずだ。
参考サイト
- ^ FUJITSU. 「富士通のソリューションを採用したソニー銀行様の新勘定系システムが稼働開始 : 富士通」. https://pr.fujitsu.com/jp/news/2025/05/7.html, (参照 25-05-09). 7650
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