ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2025-05-11

LINE NEXTがTetherと提携しドル建てステーブルコインを導入、Web3サービスの大衆化に向け前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• LINE NEXTがTetherと提携しドル建てステーブルコイン事業を開始
• LINEのMini DappとウォレットにKaia上のUSD₮を連携
• アジア市場でのWeb3サービス大衆化を推進

LINE NEXTのTetherとの連携によりWeb3サービスが拡大

LINE NEXTはKaia DLT財団と共同で、世界最大の米ドル建てステーブルコインTether（USD₮）をLINEのプラットフォーム上で提供開始することを2025年5月8日に発表した。Kaiaブロックチェーンネットワーク上で発行されるUSD₮は、LINEメッセンジャー基盤の多様なWeb3サービスと連携することでユーザーの利便性を向上させる取り組みとなっている。^[1]

Mini DappのウォレットではUSD₮が決済・送金手段として提供され、さらにリワードとしても活用可能となることで、ステーブルコインの日常的な利用機会が広がることが期待される。KaiaブロックチェーンはEthereum系の中で最も短い取引完了時間と即時ファイナリティを実現しており、LINE基盤のDeFiや暗号資産取引所での利用に適している。

2025年1月にローンチされたMini Dappは、Kaiaエコシステムを基盤とした分散型アプリケーションであり、LINEメッセンジャー上のDapp Portalから直接アクセス可能となっている。日本・韓国・台湾・タイを中心に展開されており、リリース以降すでに累計5,000万回の利用を突破する急成長を遂げている。

LINE NEXTのステーブルコイン事業まとめ

ステーブルコインについて

ステーブルコインとは、法定通貨などの価値と連動するように設計された暗号資産のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 価格変動が少なく安定した取引が可能
• 法定通貨との交換性が高い
• 国際送金や決済に適している

TetherのUSD₮は世界最大規模の米ドル建てステーブルコインであり、ブロックチェーン上での決済や送金手段として広く利用されている。KaiaブロックチェーンではUSD₮を活用することで、Web3サービスにおける安定した取引環境を提供し、従来の金融システムとの橋渡しの役割を果たすことが期待される。

LINE NEXTのステーブルコイン事業に関する考察

LINE NEXTのステーブルコイン事業参入は、約2億人のLINEユーザーベースを活用した大規模なWeb3サービス展開の第一歩として重要な意味を持っている。KaiaブロックチェーンのEthereum系で最速の処理速度と、LINEプラットフォームの利便性を組み合わせることで、一般ユーザーのWeb3サービス利用のハードルを大きく下げることが可能となるだろう。

一方で、ステーブルコインの規制環境は国や地域によって大きく異なるため、各国の法規制への対応が今後の課題となる可能性がある。特にアジア地域では暗号資産に関する規制が流動的であり、サービス展開にあたっては慎重な対応が必要となるだろう。規制当局との協力関係を構築しながら、安全性と利便性の両立を図ることが重要となる。

今後はLINE NEXTのプラットフォーム上でのステーブルコイン活用事例が増加することで、Web3サービスの普及が加速すると予想される。Mini Dappのリワードとしての活用は、ユーザーがステーブルコインに触れる機会を自然に創出し、Web3サービスの日常的な利用を促進する効果が期待できる。デジタル決済の進化とブロックチェーン技術の発展が融合する中、LINE NEXTの取り組みは重要な先行事例となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「LINE NEXTとKaia DLT財団、Tether（テザー）と連携し、ドル建てステーブルコイン事業を推進 | LINE NEXT Start株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000145432.html, (参照 25-05-11).
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