セキュリティ

SECURITY

公開：2025-05-16

全農、ZENMU Virtual Drive導入で情報漏洩対策と業務効率化を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 全農がZENMU Virtual Driveを導入
• シンクライアント環境からセキュアFATクライアント環境へ移行
• 情報漏洩対策と端末性能向上を実現

全農のZENMU Virtual Drive導入事例公開

株式会社ZenmuTechは2025年5月15日、全国農業協同組合連合会（全農）がWindows11環境への更新を機にシンクライアント環境からZENMU Virtual Driveに移行した事例を公開した。約1万人の全農従業員が業務に使用していたシンクライアント環境をZENMU Virtual Driveを使ったセキュアFATクライアント環境に切り替えたのだ。

全農はZENMU Virtual Driveの「データを端末に残しながら“無意味化”できる」点を高く評価し導入を決めた。端末におけるデスクトップの動作性能を大幅に向上させながら、情報漏えい対策に万全を期すことに成功している。

導入前はWindows10環境で全職員がシンクライアントを利用し、SBC環境の負荷が増大、デスクトップ性能の低下が顕著になっていた。複数のシンクライアント環境を併用し、運用管理が煩雑化していた点も課題だったのだ。ZENMU Virtual Driveの導入により、これらの課題を解決できたという。

導入後は業務端末の情報漏えい対策の強度を維持しながら、端末の性能問題を解決できた。複数のシンクライアント環境を管理する必要がなくなり、業務負担も削減された。業務端末に意味あるデータが残らない状態を実現し、端末の紛失・盗難を情報セキュリティインシデントとして扱う必要がなくなったのだ。

ZENMU Virtual Drive導入による効果

事例詳細

秘密分散技術について

ZENMU Virtual Driveは秘密分散技術を用いている。これはデータを「それ自体は意味を持たないいくつかの分散片」に分け、それぞれの分散片を別の環境で管理することで、データの保護と安全性を高める技術だ。

• データの分散保管
• 単独では意味を持たない分散片
• 情報漏洩リスクの軽減

この技術により、たとえ端末が紛失・盗難されても、データは「無意味化」され、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることが可能になるのだ。

ZENMU Virtual Drive導入に関する考察

ZENMU Virtual Driveの導入は、全農の情報セキュリティ対策と業務効率化に大きく貢献したと言える。端末性能の向上と情報漏洩対策の両立は、多くの企業にとって重要な課題であり、ZENMU Virtual Driveはその解決策の一つを提供しているのだ。

しかし、秘密分散技術の導入には、データの復元手順や管理体制の整備など、新たな運用上の課題が生じる可能性がある。万が一、分散されたデータ片の一部が消失した場合、データ復元が困難になるリスクも考慮する必要があるだろう。

今後、ZENMU Virtual Driveには、より高度なデータ管理機能や、多様なクラウド環境への対応などが求められるだろう。また、ユーザーインターフェースの改善や、導入・運用にかかるコストの削減なども重要な課題となるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「全農がZENMU Virtual Drive を導入 - データを端末に残しながら　“無意味化”　できる点を高く評価 - | 株式会社ZenmuTechのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000041061.html, (参照 25-05-16).
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