琉球銀行、C-Turtle導入で沖縄のカーボンニュートラル実現へ貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

琉球銀行が投融資先へのGHG排出量可視化プラットフォームC-Turtleの無償提供を開始
NTTビジネスソリューションズとNTTデータと協業し、沖縄県のカーボンニュートラル実現を目指す
琉球銀行自身もC-Turtle FEを導入し、ファイナンスド・エミッションの算定高度化を図る

琉球銀行、投融資先へのGHG排出量可視化プラットフォーム無償提供開始

株式会社琉球銀行、NTTビジネスソリューションズ株式会社、株式会社NTTデータは2025年5月23日、協業して琉球銀行の投融資先への温室効果ガス排出量可視化プラットフォームC-Turtleの無償提供を開始したと発表した。これは沖縄県に本店を置く金融機関として初めてのことである。

C-Turtleは、NTTデータが開発したプラットフォームで、Scope3排出量の算定にサプライヤーの排出量（一次データ）を活用する「総排出量配分方式」を採用している。これにより、投融資先の排出量削減努力を反映した高精度な算定が可能になるのだ。

琉球銀行は、C-Turtleの無償提供に加え、自社でも投融資先に係るGHG排出量（ファイナンスド・エミッション）を可視化できるC-Turtle FEを導入する。これにより、ファイナンスド・エミッションの算定高度化と投融資先へのエンゲージメント強化を図り、沖縄県のカーボンニュートラル実現に貢献するとしている。

無償提供は特定の条件を満たす中小企業を対象とする。

各社の役割とC-Turtle、C-Turtle FEの詳細

役割	企業名	詳細
投融資先へのエンゲージメント促進、サステナブルファイナンス提供、C-Turtle無償提供費用負担	琉球銀行	沖縄県に本店を置く金融機関
C-TurtleおよびC-Turtle FEの提案・展開	NTTビジネスソリューションズ	地域密着型の営業リソースを活用
C-TurtleおよびC-Turtle FEの開発・提供	NTTデータ	GHG排出量可視化プラットフォーム開発
対象	琉球銀行の投融資先	特定条件を満たす中小企業
プラットフォーム	C-Turtle	Scope3算定を実現、総排出量配分方式採用
プラットフォーム	C-Turtle FE	PCAFスタンダード準拠、ファイナンスド・エミッション可視化支援

琉球銀行ニュースリリース

GHG排出量可視化プラットフォームC-Turtleについて

C-Turtleは、NTTデータが開発した温室効果ガス排出量可視化プラットフォームである。従来のScope3算定における課題である、企業の削減努力を反映しにくい点を解決するために開発された。

サプライヤーの排出量（一次データ）を活用
総排出量配分方式を採用
サプライチェーンを通じたGHG排出量の算定・削減推進

C-Turtleは、高精度な排出量算定と削減努力の可視化を実現し、企業の脱炭素化を支援する。

琉球銀行によるC-Turtle導入に関する考察

琉球銀行によるC-Turtleの導入は、沖縄県のカーボンニュートラル実現に向けた重要な一歩である。投融資先への無償提供は、中小企業の脱炭素化を促進し、地域経済の持続可能性を高めることに貢献するだろう。しかし、データの正確性やプライバシー保護、システムの運用コストなど、課題も存在する可能性がある。

これらの課題への対策として、データ検証体制の強化、データセキュリティ対策の徹底、システムの使いやすさの向上などが考えられる。また、C-Turtleの機能拡張として、より詳細な排出量分析機能や、削減目標設定支援機能などの追加が期待される。さらに、金融機関としての役割を活かし、脱炭素化に向けたコンサルティングサービスの提供なども検討すべきだろう。

今後、琉球銀行がC-Turtleを活用し、沖縄県のカーボンニュートラル実現にどのように貢献していくのか、注目される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「沖縄県のカーボンニュートラル実現を目的とする投融資先への温室効果ガス排出量可視化プラットフォームの無償提供開始について | 株式会社琉球銀行のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000069907.html, (参照 25-05-24).

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