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横河レンタ・リース、芙蓉リース、REXEVがEVを活用したVPP実証事業を開始、ゼロエミッション東京の実現に向け大規模需給調整力の創出を目指す

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

横河レンタ・リース、芙蓉リース、REXEVがEVを活用したVPP実証事業を開始、ゼロエミッション東京の実現に向け大規模需給調整力の創出を目指す

PR TIMES より


記事の要約

  • 横河レンタ・リース、芙蓉リース、REXEVがVPP実証事業開始
  • EVをエネルギーマネジメントシステムで効率的に運用
  • 大規模な需給調整力のVPP構築を目指す

横河レンタ・リース、芙蓉リース、REXEVによるVPP実証事業の開始

横河レンタ・リース、芙蓉リースの連結子会社である芙蓉オートリース、REXEVは2024年10月10日にVPP実証事業の開始を発表した。本事業では、EVをエネルギーマネジメントシステムにより効率的に運用し、個々に点在するEVを集約することで大規模な需給調整力を発揮するVPPの構築を目指している。環境意識の高まりに伴うEVと再生可能エネルギー電源の普及が進む中、安定した電力供給維持のための高度な電力需給バランス管理が求められているのだ。[1]

本実証事業では、EV充放電遠隔制御システムを採用し、EV車載蓄電池の情報をクラウド上で集約・管理する。蓄電池の充放電を遠隔で制御することで、将来的には同じシステム管理下にある他のVPP参加企業のEVとも連携させ、多数のEVと連動した大規模な調整力を市場に提供することを目指している。横河レンタ・リースは芙蓉オートリースからリース提供を受けてEV車両2台を新たに導入し、テクニカルセンター「相模原テック」の敷地内に充放電器2台を設置する。

本事業を通じて、横河レンタ・リースは東京都が実施している「ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発事業」に採択されているREXEVのVPP実証事業に協力する。芙蓉リースはREXEVと資本業務提携を締結しており、VPP参加企業の拡大に向けた顧客紹介・営業協力を行っている。各社は本事業への協力を通じて、EVを活用した新しい需給調整の仕組みを共同で創出し、VPPの構築を通じて脱炭素社会の実現に向けた持続可能なエネルギー管理と電力需給の安定化を目指している。

VPP実証事業の概要

横河レンタ・リース 芙蓉リース 芙蓉オートリース REXEV
主な役割 EV運用・管理 資本業務提携 EVワンストップサービス提供 エネルギーマネジメントシステム提供
具体的な取り組み 社用EV2台導入、V2H2台導入 REXEVとの提携、顧客紹介 EVメンテナンス付リース、充放電器リース Flemobiシステム提供、VPP実証事業推進
目標 VPP実証事業への協力 VPP参加企業の拡大 EVシフトサポート 大規模VPP構築

VPPについて

VPPとは「Virtual Power Plant」の略称で、分散型エネルギーリソースを IoT 技術で統合制御し、あたかも一つの発電所のように機能させる仕組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 太陽光発電や蓄電池、EVなど分散型のエネルギーリソースを統合管理
  • IoT技術を活用してリアルタイムで需給調整を行う
  • 電力系統の安定化や再生可能エネルギーの有効活用に貢献

本実証事業では、EVの車載蓄電池をVPPのリソースとして活用することで、より大規模な需給調整力の創出を目指している。REXEVが提供するエネルギーマネジメントシステムFlemobiを用いて、EVの充放電を遠隔制御することで効率的なエネルギー管理を実現する。将来的には多数のEVを連携させることで、電力系統の安定化や再生可能エネルギーの有効利用に大きく貢献することが期待されている。

EVを活用したVPP実証事業に関する考察

横河レンタ・リース、芙蓉リース、REXEVによるVPP実証事業は、EVの新たな価値創出という点で非常に意義深い取り組みだ。EVを単なる移動手段としてだけでなく、電力系統の安定化に寄与する重要なエネルギーリソースとして活用することで、EVの普及促進と再生可能エネルギーの導入拡大という二つの社会課題の同時解決に貢献する可能性を秘めている。ただし、大規模なVPP構築には多数のEV所有者の協力が不可欠であり、参加インセンティブの設計や個人情報保護など、解決すべき課題も少なくないだろう。

今後、本実証事業を通じて得られるデータや知見が、EVを活用したVPPの実用化に向けた重要な一歩となることが期待される。特に、EVの充放電パターンや電力需給状況に応じた最適な制御アルゴリズムの開発、複数のEVを束ねて大規模な調整力として機能させるためのシステム構築など、技術面での進展が求められる。同時に、VPP参加者へのインセンティブ設計や、EVの二次利用価値向上によるEV普及促進効果なども、注目すべき観点だろう。

将来的には、本実証事業で構築されるVPPシステムを基盤として、EVだけでなく家庭用蓄電池や太陽光発電システムなど、より多様な分散型エネルギーリソースを統合した大規模VPPの実現が期待される。こうした取り組みが進展することで、再生可能エネルギーの主力電源化や電力系統の強靭化、ひいては脱炭素社会の実現に向けた大きな推進力となるだろう。本実証事業の成果が、日本のエネルギー政策や産業構造に与える影響にも注目したい。

参考サイト

  1. ^ . 「横河レンタ・リース 、芙蓉リースグループ 、REXEV 「ゼロエミッション東京」の実現に向け社用EVを活用したエネルギーマネジメント・VPP実証事業を開始 | 株式会社REXEVのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000048307.html, (参照 24-10-13).

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