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公開：2024-12-12

VUILDが建築デザインの制作施工プラットフォームEMARFを開始、デジタルファブリケーションで建設業界のDXを加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• VUILDがEMARF制作施工プラットフォームを提供開始
• 設計から施工まで一貫したサービスを実現
• 全国のShopBotネットワークを活用した製造体制を確立

VUILDのEMARF制作施工プラットフォーム開始で建築デザインが進化

VUILD株式会社は建築内装空間や什器のデジタルデザインに特化した制作施工プラットフォームEMARFを2024年12月10日に公開した。EMARFは建築設計組織や建設会社向けに開発され、全国に導入されているShopBotの製造ネットワークを活用することで、設計データを瞬時に加工データへと変換することが可能になっている。^[1]

EMARFは設計者のニーズに応じて2つの方法で制作施工を提供している。家具や什器などのモノづくりに特化したオンラインで全ての工程を効率的に進められる「自分でつくる」デジタルツールと、複雑で大規模な空間デザインを実現するための「制作施工を依頼する」方法を展開するようになった。

建設業界では大工の就業者数が過去20年で約半減し30万人を下回る状況となり、2040年までに15万人以下に減少すると予測されている状況だ。EMARFはデジタルツールによる自動化やデジタルファブリケーションによる生産性向上を実現し、人材不足によるコスト高や納期遅れといった設計者の負担を軽減することが可能になるだろう。

EMARFの機能まとめ

EMARFの詳細はこちら

デジタルファブリケーションについて

デジタルファブリケーションとは、コンピュータ制御の工作機械を使用してデジタルデータから直接物体を製造する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 3次元CADデータから直接加工が可能
• 複雑な形状も正確に再現できる
• 設計から製造までの工程を効率化

EMARFでは3軸CNCルーターのShopBotや5軸CNCルーターのBiesseといった最新のデジタルファブリケーション設備を導入し、高度な加工を実現している。全国のShopBot製造ネットワークと連携することで、地域を問わず効率的な生産体制を構築することが可能になっている。

EMARFに関する考察

EMARFの導入により、建築設計者は複雑なデザインを効率的に実現できるようになり、創造性の幅が大きく広がることが期待できる。特にデジタルファブリケーションの活用により、従来は職人の技術に依存していた複雑な加工も、データさえあれば正確に再現することが可能になったのだ。

一方で、デジタル設計に不慣れな設計者にとっては、新しいツールの習得が課題となる可能性がある。EMARFが提供するCADツールの使いやすさや、サポート体制の充実度が普及の鍵を握るだろう。また、デジタルデータの標準化や互換性の確保も重要な課題となってくる。

EMARFは建設業界のDXを加速させる可能性を秘めている。今後は材料や加工方法の選択肢を増やすことで、より多様なニーズに対応できるプラットフォームへと進化することが期待できる。また、AI技術の導入により、設計の最適化や効率化がさらに進むことも考えられるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「VUILDが建築内装空間や什器などの挑戦的なデザインを実現する制作施工サービスを開始。 | VUILD株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000038.000031751.html, (参照 24-12-12).

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