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公開：2024-12-11

HerokuがTwelve-Factor Appをオープンソース化、クラウドネイティブ開発の新たな指針として注目

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• HerokuがTwelve-Factor Appをオープンソース化
• SaaSアプリ開発のベストプラクティス集を公開
• クラウド時代に対応した進化を目指す

Herokuが公開したTwelve-Factor Appの詳細

PaaS型のクラウドサービスを提供するHerokuは、SaaSやモダンなWebアプリケーションのベストプラクティスをまとめた文書「Twelve-Factor App」の定義をオープンソース化したと2024年11月12日に発表した。この文書は14年前にHeroku共同創業者のAdam Wigginsによって作成され、多くのソフトウェアエンジニアに影響を与えてきた重要な指針となっている。^[1]

クラウドコンピューティングの発展に伴い、SaaSは主要なソフトウェア配信方式となり、インフラストラクチャもIaaSがデータセンターに取って代わるなど、技術環境は大きく変化している。コンテナ技術やKubernetesの台頭により、アプリケーション層における新たな抽象化の波が押し寄せており、Twelve-Factor Appの進化が必要となっていた。

Herokuはコミュニティとの協力によってTwelve-Factor Appを発展させ、次世代のアプリケーション開発チームを支援することを目指している。オープンソース化によって、業界全体の知見を取り入れながら、クラウドネイティブ時代に即したベストプラクティスの確立を目指すことが可能になった。

Twelve-Factor Appの概要

SaaS（Software as a Service）について

SaaSとは、ソフトウェアをインターネット経由でサービスとして提供する配信モデルのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• インターネット経由でソフトウェアを利用可能
• 定期的なアップデートと保守が提供者側で実施
• 従量課金制やサブスクリプション形式での提供

Twelve-Factor AppはSaaSアプリケーションの開発において、スケーラビリティやメンテナンス性を確保するための重要な指針となってきた。クラウドネイティブな環境下でのアプリケーション開発において、インフラストラクチャからアプリケーションレベルまでの設計原則を提供し、多くの開発者に影響を与えている。

Twelve-Factor Appのオープンソース化に関する考察

Twelve-Factor Appのオープンソース化は、クラウドネイティブアプリケーション開発の標準化に大きな影響を与える可能性がある。特にコンテナ技術やマイクロサービスアーキテクチャが主流となる中、開発者コミュニティの知見を取り入れることで、より実践的で現代的なベストプラクティスの確立が期待できるだろう。

一方で、オープンソースプロジェクトとしての運営には、コミュニティの活性化や継続的なメンテナンスという課題が存在している。多様な意見を集約しながら一貫性のある指針を維持することは容易ではないが、Herokuがプラットフォームプロバイダーとしてのノウハウを活かしつつ、コミュニティとの協力関係を築いていく必要があるだろう。

将来的には、コンテナオーケストレーションやサーバーレスアーキテクチャなど、新しい技術トレンドに対応した指針の追加も検討される必要がある。Twelve-Factor Appが時代に合わせて進化し続けることで、クラウドネイティブ開発の成熟度向上に貢献することが期待される。

参考サイト

1. ^ Heroku. 「Heroku Open Sources the Twelve-Factor App Definition | Heroku」. https://blog.heroku.com/heroku-open-sources-twelve-factor-app-definition, (参照 24-12-11).

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