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公開：2024-12-11

EMC Healthcareと医療法人杉村会が脳卒中患者向け転倒予防プログラムを共同開発、AIを活用した遠隔モニタリングで予後改善を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• EMC HealthcareとEMC杉村会が転倒予防プログラムの共同研究を開始
• AIを活用した遠隔モニタリングシステムの導入で転倒リスクを低減
• 介護DXサービスOwlCareを活用し入院患者の予後改善を目指す

EMC Healthcareが脳卒中患者向け転倒予防プログラムを開発開始

EMC Healthcare株式会社と医療法人杉村会は、脳卒中患者を対象とする転倒予防プログラムの構築を目指し、2024年12月10日に共同研究契約を締結した。脳卒中患者は脳高次機能の急激な低下と身体機能制約により入院期における転倒リスクが顕著に高まることから、両社は新たな予防プログラムの開発に着手することになったのだ。^[1]

医療法人杉村会が運営する杉村病院では、EMC Healthcareが開発・販売している介護DXサービスOwlCareを導入し、入院中の脳卒中患者に対して各種モニターセンサーとAIを活用した遠隔モニタリングを実施する。可視化された情報をもとに看護介入を実施することで、転倒に起因する外傷発生の抑制と再入院率の低減を目指すことになった。

医療法人杉村会の2023年度の実績によると、脳神経疾患関連の入院は814件であり、その半数以上が脳卒中患者であった。新棟のオープンにより177床を有するケアミックス病院として、リハビリテーションも含めた包括的な医療サービスの提供体制を整えている。

転倒予防プログラムの概要

OwlCareの詳細はこちら

ADLについて

ADLとは「Activities of Daily Living」の略称で、日常生活動作のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 食事、排泄、着替え、移動など基本的な生活動作の総称
• 医療・介護分野における患者の自立度を示す重要な指標
• リハビリテーションの効果測定や介護必要度の判定に活用

脳卒中患者のADLは発症直後から著しく低下することが多く、その改善には適切なリハビリテーションと転倒予防が不可欠である。介護DXサービスOwlCareを活用した転倒予防プログラムは、AIによる行動検知と遠隔モニタリングによってADLの維持・向上を支援することが期待される。

脳卒中患者向け転倒予防プログラムに関する考察

従来の転倒予防対策は、看護師による定期的な見回りや転倒防止用具の使用が中心であったが、人的リソースの制約から24時間体制での予防には限界があった。AIを活用した遠隔モニタリングシステムの導入により、効率的かつ効果的な転倒予防が可能になることが期待されるだろう。

転倒予防プログラムの運用には、医療スタッフのデジタル技術への理解と適切な活用が不可欠である。看護師やリハビリスタッフに対する適切な研修プログラムの提供や、システムの使用方法に関するマニュアルの整備が必要になるだろう。

今後は蓄積されたデータの分析により、個々の患者に最適化された転倒予防プログラムの開発が期待される。AIによる予測モデルの精度向上と、それに基づく介入プログラムの改善により、より効果的な転倒予防が実現できるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「EMC Healthcare株式会社と医療法人杉村会、脳卒中の患者を対象とする転倒予防プログラムの共同研究を開始 | EMC Healthcare株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000024862.html, (参照 24-12-11).

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