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公開：2024-12-16

NTT Com、バイオマスレジンHD、パソナグループが持続可能な農業とJ-クレジット創出による脱炭素化を推進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• NTT Com、バイオマスレジンHD、パソナグループが持続可能な農業の推進を開始
• J-クレジット創出による農業収益向上と脱炭素化を目指す
• 農業IoTセンサーによるデータ活用とJ-クレジット創出を連携

持続可能な農業の推進と脱炭素社会の実現に向けた新たな取り組み

NTTコミュニケーションズ、バイオマスレジンホールディングス、パソナグループは2024年12月13日、持続可能な農業の推進と脱炭素社会の実現を目指す新たな取り組みを開始した。第一弾として株式会社ちーのと連携し、工業用原料米栽培を通じたJ-クレジットの創出に取り組むことで、農業分野における環境負荷の低減と収益性の向上を図る体制が整った。^[1]

農業IoTセンサーを設置して地温や水位、水温、湿度、気温などのデータを取得し、J-クレジットの創出から販売までを一気通貫で実施する仕組みを構築している。中干し期間の延長によって温室効果ガスの排出量を抑制しながらJ-クレジットを創出することで、生産者の管理負担軽減と収益還元を実現することが可能になった。

パソナグループはCO2排出量可視化支援サービスや省エネ診断サービスなど、企業の脱炭素化支援事業を展開している。今回の取り組みを通じて創出されるJ-クレジットを活用したカーボンオフセットサービスを提供することで、企業の環境経営を支援する体制が強化されることになる。

持続可能な農業推進の取り組みまとめ

J-クレジットについて

J-クレジットとは、農林漁業者等が温室効果ガスの削減・吸収の取り組みを通じて創出できるクレジットのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 温室効果ガス削減量を数値化して取引可能な価値に変換
• 農林水産分野での活用による新たな収益源の創出
• 2023年から水稲栽培による中干し期間延長も対象に追加

水田からのメタン排出量は国全体の約4割を占めており、中干し期間を7日間延長することで3割の削減が可能だ。この取り組みをJ-クレジット制度の新たな方法論として活用することで、農業者の環境保全活動と収益向上の両立が期待できる。

持続可能な農業の取り組みに関する考察

本取り組みの優れた点は、環境保全と農業収益の向上を両立させる仕組みを構築している点にある。IoTセンサーによるデータ活用とJ-クレジット創出を組み合わせることで、科学的根拠に基づいた環境負荷低減と収益化が実現できる環境が整った。

今後の課題として、J-クレジット市場の価格変動リスクや、生産者の環境保全活動に対する負担増加が考えられる。解決策としては、デジタル技術を活用した作業効率化や、クレジット価格の安定化に向けた取引の仕組みづくりが重要になるだろう。

将来的には、より多くの農業生産者がこの仕組みに参加できるよう、導入支援体制の強化や普及啓発活動の充実が望まれる。持続可能な農業の実現には、環境技術と経済性の両立が不可欠であり、本取り組みがその先駆的モデルとなることが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「NTT Com、バイオマスレジンHD、パソナグループ　持続可能な農業の推進と脱炭素社会の実現に向けた新たな取り組みを開始 | 株式会社パソナグループのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001869.000016751.html, (参照 24-12-16).

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